私立学校の教職員として働くメリット
私立学校の教職員が年金カットの対象外なのはあくまで老齢厚生年金であり、私学共済から支給される退職共済年金については、当然カットの対象となる |
私立学校の教職員の皆さんは、厚生年金ではなく共済年金(「私立学校教職員共済」 ※以下「私学共済」)に加入しています。
この私学共済制度は、厚生年金と同じ役割を担っているため、前ページで書いた「厚生年金に加入することで得られるメリット」を享受することが出来ます。
そして更にこの私学共済制度は、厚生年金よりも優れた制度となっているのです。具体的には、
■保険料が割安である
現在厚生年金の保険料は16.412%(平成23年9月~平成24年8月)ですが、私学共済の保険料(長期掛金)は13.118%(平成23年度)です。
(私学共済については、都道府県毎に掛金補助がある場合があります。その場合は更に掛金率が下がり「おトク」になります。)
例えば給料が30万の場合、本人が負担する毎月の保険料(掛金)は、
厚生年金保険料は24,618円ですが、
私学共済の掛金は19,677円であり、
5,000円ほどの差があります。
■職域加算という年金加算がある
これは、公務員共済にもある年金加算制度です。
つまり、保険料が割安で、将来の年金は多い「オイシイ」制度なのです。
私学共済の更なる決定的なお得さとは
私学共済がお得な制度であることは、それはそれでメリットなのですが、私立学校で働くことにはもっと決定的な「お得度」があるのです。それは、「厚生年金の在職老齢年金制度の年金カットがない」というこです。
老齢厚生年金の年金カットは、厚生年金に加入していることが条件となります。従って私学共済に加入していくら給料を貰っていたとしても、老齢厚生年金の年金カットは行なわれないのです。
"制度はお得で、年金カットがない"
年金を受け取る側面から言えば、夢のような働き方が「私立学校の教職員」となることなのです。
ただ、この夢のような働き方も、私立学校自体の数が少ない為、誰でも就職できるわけではないというのが残念なところです。
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