今年度の年金額はいくら?改正点は?
4月になって新しい年度が始まりました。年金は年度ごとに支給額の見直しを行うので、4月分の年金から見直後の年金額となります。今年度の年金額はどうなったのか、なぜその金額になったのかを解説し、今年度から年金を受給する人の事例もご紹介します。

<INDEX>
平成21年度の年金額はいくら?
年金額の計算方法~老齢基礎年金
年金額の計算方法~老齢厚生年金
平成21年度から年金を受給すると…

平成21年度の年金額はいくら

公的年金の支給額は、前年1年間(1月~12月)の物価や賃金の変動を基準に見直しを行います。

2009年4月1日現在で68歳到達年度未満の人(「新規裁定者」といいます)は「名目手取り賃金変動率(手取り賃金の伸びを物価変動率で調整した率)」、2009年4月1日現在で68歳到達年度以上の人(「既裁定者」といいます)は「物価変動率」を基準とした「改定率」を使って、年金額を改定します(年金額改定の詳細は「平成19年度の年金額はどうなったの?」をご覧下さい)。

平成21年度改定率は、基準となる前年(2008年)の名目手取り賃金変動率が0.9%、一方物価変動率は1.4%でした。平成16年の年金法改正により、名目手取り賃金変動率が物価変動率を下回り、かつ、名目手取り賃金変動率がプラスの場合は、新規裁定者・既裁定者とも名目手取り賃金変動率を使って年金額の見直しを行います。

このルールに従って年金額の見直しを行うと、平成21年度の年金額は平成20年度の年金額を上回る金額になりますが、実際には平成21年度の年金額は平成20年度と同じ金額に据え置かれます。これは、平成11年から平成13年にかけて物価変動率のマイナスを平成12年度から平成14年度の年金額に反映せずに凍結したことによるものです。

平成16年の年金法改正以前、年金額の見直しは物価変動率に連動する「完全自動物価スライド」制でした。完全自動物価スライド制によって年金額を見直し、年金額を減額しなければならないのに、当時の経済状況などから年金額は据え置かれました。このため、年金額は本来の支給水準より高い水準(+1.7%)で支給されていました。

平成16年の年金法改正により年金額の見直し方法は改正されましたが、物価・賃金ともに上昇しても年金の支給水準が本来の支給水準に戻るまで年金額は据置かれます。今年度の改定分は0.9%(名目手取り賃金変動率による)ですが、年金の支給水準は本来の支給水準よりまだ高い(1.7%?0.9%=0.8%)状態なので、年金の支給額は平成20年度と同額となります。

年金の計算式のおさらいです(次ページへ)