2/2 実録　独立系ＦＰの実態！ [マネープラン] All About

独立系ファイナンシャル・プランナーの一日

ではここで、ＦＰは日頃どのようなことをしているのかを皆さんにお伝えするために、ガイドである私が実際にＦＰとしての実務を教えてもらった先輩である独立系ＦＰオフィス【ワンズ・プロジェクト】の社長である伊藤剛知（いとうたけとも）氏に登場してもらい、その一日をのぞいてみましょう。

8：00　出　　　　社

　

「おっはようございま～すっ！」と元気にオフィスに登場！熱いコーヒーを煎れつつ、他のＦＰ達からの様々な相談を受け、アドバイスを始める。いつの間にか煮詰まりつつあるコーヒーの存在も忘れ、アドバイスに熱中。

9：00　始　　　　業

　今日のスケジュールを確認。

9：15　ミーティング

　

ミーティング全体の流れをチェックしつつ、合間にオヤジギャグを連発！他のＦＰ仲間の冷たい視線を浴びるが、まったく気にしていない・・・

10：00　来　　　客

　今日が初めてという相談者。結婚を来月に控えた初々しいカップル30代、将来の結婚生活における住宅購入や将来の見通しについて漠然とした不安を持っているとの事。
　いきなり掴みが大切と意気込み、またまたオヤジギャグ！なぜかこれがウケて相談者の緊張もほぐれ、和やかなムードで相談が始まる。
　笑顔は崩さないが、適格にポイントを抑えつつ、相談者の価値感を尊重しながら、必要な情報を提供し相談者の判断を促し、今後の貯蓄計画と保障の作り方の基本方針を決定。
　笑顔で去り行く相談者を乗せた車を誘導しながら道路まで見送る。
　アシスタントをしたＦＰに、次回までに準備しておく段取りについて、指示をして終了。

12：30　電話連絡

　相談中に携帯電話に着信が記録されていた数件の相手先に電話。

13：00　昼　　食

　

このオフィスに所属するＦＰご用達の広島名物『つけ麺』の出前が届く、ワガママな伊藤氏は『お昼はみんなで一緒に食べようー！』とダダをこね、狭いテーブルを8名のスタッフで囲んでワイワイガヤガヤと短い食事タイム。

13：30　来　　客

　法人の役員ご夫婦。豊かなセカンドライフ過ごすための資産運用について相談。手持ち資産をなるべく取り崩すことなく運用するため、ドルとユーロの外債運用を提案。同時にライフプラン上の変化に対応して生命保険の保障内容の見直し。　　　　　　　　　　　　

14：45　打ち合わせ

　

来月開催されるセミナーの打ち合わせで、日経新聞社を訪問。
　ああだこうだと内容を詰めてセミナーの事前調整完了。

15：30　顧客訪問

　ライフプランを昨年作成した顧客宅を定期訪問。
　その後の進行状況や環境の変化を確認し、その他の問題点や変更点をチェック。ご主人の転勤が決まったとの事で、ライフプランの若干の修正が必要となり持ち帰っての見直し作業とし、次回訪問日を打ち合わせ。

17：00　帰　　社

　「たっだいまーっ！」と元気にオフィスに戻り、スタッフが用意した翌日のセミナー準備の再確認。テキストの数は？資料は？受講者用のお茶は？

17：30　資料作成　　

　コーヒーブレイクをした後、今日対応した相談者の現状と問題点を分析し、今後の対策等をまとめた次回面談時の資料を作成。

20：00　終　　了

　翌日のセミナーに必要な資料、パソコン、プロジェクター、スクリーンを車に積み込んで終了。お疲れさま！

この後も、帰宅してライフプランや経済・金融に関する本を読み、インターネットで最新情報のチェックをし、相談者の方によりわかりやすくお話しを伝えるために、話の内容や話し方・表情のチェックなど、ママに協力してもらってのロールプレイングを欠かしません。ＦＰにはこのように日々の努力が不可欠なのです。

ＦＰの仕事は相手がある仕事ということもあり、毎日同じ日はありません。
そんな多忙な一日をのぞいてみましたが、これらの仕事の合間にもＦＰとしての在り方や、未来のビジョンについていつも仲間と熱い想いを語り合ってます。

ＦＰの多くは、用意されている道を歩くのではなく、自分たちで多くの人達や社会にとって最良の役割を果していくために自ら道を切り開くという想いをもって日々仕事に取り組んでいます。

共通して言えることは、企業の組織の中で、企業の目的の一つである「利益を上げること」のために、顧客の利益になるならないに関わらず、自社の商品を売らなければならないという仕組みに抵抗を感じ本当に顧客にとって最良のものをチョイスして、その道しるべを顧客と共に創造し、共に幸せに向かって歩んでいきたい、そんな純粋な志をもった人が、ＦＰの中には非常に多いということです。

どうですか？少しはＦＰとはどんなことをしてて、どのような人間なのかを知るために役に立ったでしょうか？
皆さんが豊かで幸せな人生づくりの良きパートナーとしてＦＰを活用していけることを願っています。