学費・教育費/奨学金制度と教育ローン

重い教育費!活用したい奨学金(2ページ目)

子どもの進学は本人にはもちろんですが、親にとってもうれしいことです。一方で、悩みの種は教育費。そんな教育費負担の緩和剤、日本学生支援機構の奨学金制度をご紹介します。

平田 浩章

執筆者:平田 浩章

ファミリーのためのお金入門ガイド

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利用のハードルが比較的低い「第二種奨学金制度」

続いて、「第二種奨学金制度」の内容について見てみましょう。「第一種奨学金制度」に比べると選考が緩やかで、借入額の自由度も高いといえます。

■対象
第一種奨学金制度と同様に大学院・大学・短期大学・高等専門学校(4、5年生)・専修学校(専門課程)の学生・生徒などが対象です。

利息
無利息の第一種とは異なり、利息がつきます。返済時の利息のタイプには、「利率固定方式」という返済利息が変わらないタイプ(2012年3月に卒業した人の場合だと、利率は1.08%)と、おおむね5年ごとに利率が見直される「利率見直し方式」(同じ時期に卒業した場合で当初の利率は0.40%)があります。

■貸与額
学校により月額の選択肢が設けられており、その中から選択できます。国公立・私立、自宅・自宅外にかかわりなく3万円、5万円、8万円、10万円、12万円より選択でき、医学系などでは増額できる場合もあります。

■収入等の制限の目安
第一種と同様に親の収入などにより借入に制限がありますが、その基準は緩くなっています。第一種と同様の例として、親が会社員の4人世帯で進学先が公立大学(自宅から通学)の場合では1159万円が目安になります。

■選考
第一種と同様、貸与にあたっては学力基準がありますが、第二種のほうが選考は緩くなっています。

■奨学金の返済例
大学在学中に毎月10万円(総額480万円)借りた場合は、卒業後より利息(利率固定方式で利率1%の場合)を含めて、最長で20年間(240回)に分けて毎月2万2172円ずつ返済することになります。

入学時の出費を助ける便利な制度も

日本学生支援機構では「入学時特別増額貸与奨学金」という制度も実施しています。これは、奨学金貸与時の所得額など一定基準を満たした場合、第一種・第二種奨学金の初回振込時に10~50万円の利息つき奨学金を増額して借り入れることができるというもの。入学時は最も出費がかかる時期ですので、選択肢の一つに入れてもいいでしょう。

「入学時特別増額貸与奨学金」の申し込み方法は次の3つです。

■予約採用(入学前)
進学する前年に申し込み。進学先が決定していなくても申し込みは可能です。

■在学採用(入学後)
予約採用で不採用になった人も、再度の申し込みが可能です。

■緊急採用・応急採用
家計の急変(主たる家計支持者の失職・病気等)が起こった場合、年間を通して申し込みが可能です。


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