「REITの分配金は安定」のホントとウソ(2ページ目)

分配金の原資は賃料

分配金の原資は賃料！

不況に関わらず、REITの分配金が安定的に推移してきたのは、分配金の原資が賃料だから。賃料は、空室になれば減り、その水準が低くなれば減ります。しかし、賃貸借契約の期間は数年間に及ぶもの。基本的にその間の賃料水準も固定されていることから、不況によらず、REITの分配金は、ほぼ安定してきたのです。

しかし、実は、分配金が安定していたのは今までの話！

今、不動産不況、金融不況の影響で、テナントの退去による稼働率の低下や、賃料水準の低下をアナウンスする投資法人が相次いでいます。加えて、物件の売却損や物件取得中止による売買契約の違約金の負担、融資関連費用の増加……。収入が減って支出が増えると減益、その先に見えるのは分配金の減少です。

現在、REITの利回りがいったん10％台までに落ち着いています。これは、投資口価格が最悪期に比べて上昇したからだけが理由でしょうか？ 答えはノーです。同時に分配金が減ったら、やっぱり利回りは低下します。ご注意を。

（予想）分配金／投資口価格＝（予想）利回り １．分配金５万円、投資口価格25万円　５万円÷25万円×100＝20％ ２．投資口価格50万円へ上昇　　　　 　５万円÷50万円×100＝10％ ３．分配金４万円に下落　　　　 　　　４万円÷50万円×100＝ 8％

【関連リンク】
REITの信託不動産って？ （All About REIT入門）
高層賃貸の先駆け！大川端リバーシティ（All About REIT入門）
日本ビルファンドの旗艦物件！大和生命ビル（All About REIT入門）