3でも、また借りる
-FPの学校に行ってよかったですね。ライフプランや夢を実現するために、アドバイスをするのがファイナンシャルプランナーですもんね。
「合格しましたし、転職も出来ましたし、収入も増えたんですが・・・借金が・・・」
-返さなかったんですか?
「増えちゃったんです」
-何、習ってたの!資格はく奪ですよ!
「ほら、男にはチャンスもあるけど、ピンチもあるじゃない!」
-あなた、モビットですか。
「まさにそう。その時描いたライフプランは、好きになったかわいい女の子と一緒に住もう思って、将来的には・・・(と、彼は遠くを眺めて苦笑した)」
-大恋愛をして、幸せな家庭を作ろうと思ったんですね。
「ちょっと背伸びしちゃったかな。敷金礼金、全部出してあげたんです。でも一緒に住まなかったから、新しい信販系のカードと借金だけが残った。」
-恋愛も不確定ですからね。
「そうそう、不確定で思い出した。『投資は不確定だけど、借金の金利は必ず付く』って習いました。」
-借金のある人は、増えるか減るかわからない投資より先に、利息は必ず増えるから借金の返済をする方がいいんですね。
「親にも、怒られたんです」
-返せなくなって、借りたんですか?
「ちょこちょこですけど、100万円くらい。無利子の借金が一番だと思って。うち、父も金融関係なんです。『外で借りるな!100万借りたら、200万返すと思え!』って。」
4これからは
-ヒデさんは、収入があって生活に困る訳ではないのに借金してしまうんですね。
「体質かな?収入が増えたら、もっといい生活がしたくなるでしょ。『早い、広い、うまい』を経験するとやめられないんですよ。早い車、広い家、美味しいご飯。」
-ちょっと、我慢すればすぐに完済出来そうですけどね。
「でも、一応夏のボーナスでクレジットの借金返したんです。返済日を前にして『今月はいくら入れなきゃいけないかな?』って考えたらゼロなんですよ!うれしくて。」
-今は、総額いくらですか?
「2社で50万円です。」
-順調ですね。
「来年の夏には、完済する予定です。」
-『早い、広い、うまい』を実践しながらだと、そんなにかかってしまいますか。
「それは、譲れないから。でも貯金も始めたんです。本当は、貯金より返済が先なんですが、毎月給料の1割を積み立ててます。こうしないと、貯金が出来ない。貯金がないとまた借金しちゃうでしょ。」
-新しい目標が出来ましたね。
「貯金を貯めて、独立したいんですよね。結婚もしたいし。」
-今度こそ成功を祈ってます。
「そのためにはお金を貯めないと!」
-最後に借金した事に、後悔していますか?
「難しいな~。あのまま借金続けてたら恐いですよね。」
「『早い、広い、うまい』を経験するとやめられないんですよ」FPヒデの印象的な言葉でした。いわゆる「ちゃんとした会社」にお勤めであれば、お金は比較的簡単に借りられます。そこに借金への抵抗が無くなれば、ヒデの言う借金体質になってしまうのかもしれません。
借金返済記 DLユージの巻
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