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給与も福利厚生も、会社によって差がある

就職先を選ぶ時、給与額だけでなく福利厚生などの制度もしっかりとチェックをしたい

就職先を選ぶ時、給与額だけでなく福利厚生などの制度もしっかりとチェックをしたい

就職・転職先を決める際、給与は大きなポイントでしょう。しかし、会社から支給されるものは、給与だけではありません。

お給料とは別に手当てやサポートなどを得られることがあります。「福利厚生」と呼ばれるこれらの制度、給与とは違いますが、充実していれば文句なしですよね。給与が低くても福利厚生が充実しているほうが、豊かな生活がおくれる場合もあります。 今回は、この福利厚生についてご紹介します。

福利厚生費 1人あたり平均2万5300円

<福利厚生費(法定外福利費)(全産業平均)>一人1か月あたりの福利厚生費(法定外福利費・全産業平均)。(出典:第57回福利厚生費調査結果(2012年度)(社)日本経済団体連合会)

<福利厚生費(法定外福利費)(全産業平均)>
一人1か月あたりの福利厚生費(法定外福利費・全産業平均)。
(出典:第57回福利厚生費調査結果(2012年度)(社)日本経済団体連合会)

まずは、1人あたりどれくらいの福利厚生費がでているかを見てみましょう。上の表は、日本経済団体連合会が679社の福利厚生状況を調査した結果です。

1人あたり1カ月に2万5296円の福利厚生費が出されています。この統計では、現金給与総額は54万9308円でした。現金給与の約4.6%が福利厚生費として別に充当されているようです。

福利厚生費の半分は住宅関連

中でも一番多いのが住宅関連で1万2272円。社宅や寮の費用や賃貸住宅の家賃補助などが該当します。また、マイホーム購入時の資金貸付や利子補助制度などもあります。これらの費用が福利厚生の約半分を占めています。

次に多いのが、ライフサポートで5893円。これは、給食や保険、生活用品の割引販売など生活に直結しているものです。また、財形貯蓄制度や社内預金制度の財産形成も含まれています。このライフサポートが全体の約2割を占めています。

続いて、医療・健康関連で3060円。定期健康診断や人間ドックなどの費用、カウンセラーの設置などヘルスケアサポートが該当します。 他にも文化・体育・レクリエーションに2091円があてられています。これは文化や体育施設の運営費やレクリエーション活動への補助などです。

前年度と比べると、大きく減らしているのが慶弔関係で、前年度と比べても1割も減らしています。会社独自で支給していた慶弔関係が大きく減らしているようです。

社会保険の企業負担は7万8948円!

福利厚生を広い範囲でとらえると、上の表で紹介した法定外福利のほかに法定福利があります。具体的には健康保険や介護保険、厚生年金、雇用保険、労災保険などの社会保険の保険料で、企業も保険料を負担しています。

これらの法定福利費の平均額は、なんと1か月あたり7万8948円。現金給与の14.4%に及んでおり、過去最高となっています。また、前年度比1.5%増。保険料率が上昇しており、法定福利の負担がさらに増しています。社会保険料の負担は私たちだけでなく、会社側にも重くのしかかっているのですね。

この法定福利費は法律で決められたものですので、どこの企業でもそんなに変わりません。しかし、上の表の法定外福利は会社によって千差万別。企業によって かなりの支給額の差があることを覚悟しておいてください。給与額だけではなく、実際にどれくらいの福利厚生が受けられるかをチェックすることが大切ですね。

福利厚生費の他に家族手当も会社によってかなり変わってきますよ。産業別の家族手当の動向については

生活関連手当:平均2万円 産業間では12.7倍の差も

<産業別生活関連手当(一か月あたり)>厚生労働省が調査した産業別生活関連手当。全産業の中からいくつかの産業をピックアップし、筆者が編集。(出典:厚生労働省「平成25年賃金事情等総合調査」※クリックで画像拡大

<産業別生活関連手当(1カ月あたり)>
厚生労働省が調査した産業別生活関連手当。全産業の中からいくつかの産業をピックアップし、筆者が編集。
(出典:厚生労働省「平成25年賃金事情等総合調査」

上の表は産業別の生活関連手当の平均額です。厚生労働省の発表からいくつかの産業をピックアップしています(全産業のデータは厚生労働省HPを参照してください)。

手当は大きく、職務関連手当と生活関連手当に分類されます。職務関連手当とは、技能手当や役付手当などの職務に関する手当。それに対して生活関連手当は、 家族手当、通勤手当、住宅手当、地域手当などの生活に関連する手当です。上の表は、この中で生活関連手当の合計金額とその中の家族手当、住宅手当をピッ クアップしたものです。

1か月あたり生活関連手当の全産業の平均は2万160円。この生活関連手当が3万5000円以上の産業は、石油3万8666円、電力3万7329円、パルプ・製紙3万5818円の3つでした。

逆に低額だったのが、製鉄・鉄鋼3026円、造船4883円、ガス5014円。5000円台より少なかったのはこの3産業でした。トップの石油は、一番低額だった製鉄・鉄鋼の12.7倍となっています。かなりの差がでているのがわかります。

家族手当:電力、新聞・放送が高待遇

産業別の家族手当は上の表にもあるように、電力が3万1435円、新聞・放送が2万1998円と高額な手当が支給されています。2万円を超えているのはこの2業種。

それに対して、ほとんど家族手当が支給されていない業種があります。上の表には載せていないところもありますが、商事559円、造船 610円。家族手当の支給が、産業によって事情が違ってきますね。

学校を卒業した直後では家族手当まで気が回ることはないでしょう。でも、結婚をして子どもができると、この家族手当は家計にかなり大きな影響を与えることでしょう。

毎月2万円支給されるとして、1年間で24万円。30歳から60歳まで30年間支給されたとすると、総額720万円です。これはかなりの差がでてきますね。

就職や転職を考える時には、給与や年収が一番気になるところですが、福利厚生や家族手当、住宅手当などにも注目してくださいね。福利厚生が整っている会社は、お給料が少なくても豊かな生活が送れるかもしれませんよ。

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