「最近、‘某’宗教団体が自宅(持家)の近くに引越してきて、大変!」という話を知人から聞きました。「売却しようとしても買い手がつかないし、住宅ローンが残ったままでは、新たな家を買ったり、借りたりすることもできないし…」と途方に暮れている様子。

さて今回は、上記のように、住宅ローンが残って見動きが取れない例として、「震災によって不幸にも家を失ってしまったような場合の住宅ローンの取扱い」についてお話してみます。

以下、阪神・淡路大震災後の施策です。

1.自宅を再建し、二重にローンを背負う人に対して
1) 被災者向け低利融資
住宅金融公庫2.00%(1998年6月1日時点、通常の融資利率2.75%)
2) 利子補給
残ったローンが400万円以上、年収が1431万円以下等の条件を満たせば、阪神・淡路大震災復興基金から特別な利子補給を受けられる。
 
2.残ったローンで手一杯、とても再建はできないという人に対して
1) 残ったローンについて返済条件の緩和(住宅金融公庫の場合)
返済金払い込みの据置(最長5年、据置期間中の金利は引下げ)、返済期間の延長(最長5年)
※この措置を受けるとローンの総返済額は増える。
2) 利子補給はなし

このほか、被災者の方々には税額の軽減措置がとられました。

1、 2総じて言えるのは、被災者の方々にとっては大変不幸なお話ですが、家を再建してもしなくても借金は膨らんでしまうという事です。
「この対応には、納得のいかないものがある」と考えるのは、被災者の方々はもちろん、私だけでもないと思います。

今後、大規模な震災などがあった場合、はたして政府は上記以上のことをしてくれるのでしょうか?疑問が残ります。
自己防衛策としては、「地震保険の付保」が考えられます。実際、阪神・淡路大震災後、地震保険に加入する人は増えたようです。
しかし、地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額に対して、30~50%の範囲内でしか設定できません(火災保険の保険金額が2000万円の場合、地震保険の保険金額は最大で1000万円)。

では、どうすれば…。
短期的な視点のみで、住宅ローンをかかえないことが一番でしょう。
中長期的な視点にたって、無理のないローンの返済スケジュールを組み、できれば緊急時の資金(震災に限らず)を別に確保しておくべきでしょう。
それが難しい状況ならば、もうしばらくは賃貸派で行く方がリスクは小さいかもしれませんね。
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