2003年10月から、民間金融機関で取り扱いを開始した証券化ローン。民間のローン債権を住宅金融公庫が買い取り、証券化するというこの新しい住宅ローンは、長期・固定金利型住宅ローンの目玉として徐々に浸透しつつあります。一部の金融機関では、2%台という低金利で利用可能なものも出ているようです。大変お得な証券化ローン。今回は、これを利用するために必要な条件についてご説明しましょう。
■「適合証明書」を提出
証券化ローンを利用する場合、建築・購入する住宅が、公庫が定める基準をクリアしている性能であることが条件となっています。「適合証明書」とはその基準をクリアしていることを証明するもので、民間の検査機関が検査し、証明書を交付します。この証明書を金融機関に提出することで、融資手続きが完了します。
物件検査自体は、従来型の公庫ローンを利用するときにも必要でしたので、特別に身構えることはありませんが、従来型と違うのは、検査手数料を利用者が負担するという点です。手数料は検査機関によって異なりますので、とくに、住宅建築資金として証券化ローンの利用を考えている人は、検査料を比較して検討することをおすすめします。
建売住宅やマンションの購入で利用の場合は、たいてい事業主が検査申請を済ませているので、実際に自分で検査機関を選んだり、手続きをすることはほぼありません。しかし、金融機関に適合証明書を提出する必要がありますので、事業主に証明書交付について確認してください。また、総費用を把握するためにも、手数料負担金も同時にチェックしておいた方がよいでしょう。