住宅ローンの借入/住宅ローンの申し込みと審査

住宅ローンの審査が通らない!?

数ある住宅ローン商品から電卓片手に検討したのはいいものの、いざ審査!となったら通らない…こんなことにならないためにも、金融機関の審査の基本的な考え方をご紹介しましょう。

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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新築一戸建ての購入を検討している、千葉県在住のBさん(34歳)から寄せられた質問です。

住宅ローンの審査が通るかどうか、心配です。

銀行イメージ
銀行により審査は違うので要注意です!
【Bさんの質問】
現在は色々な金融機関が「全期間1.5%金利優遇」「当初10年間は1.95%」「全期間完全固定2%台」などの多種多様な住宅ローンを出していて、とても魅力的です。その一方で、「ある銀行に住宅ローンの申し込みをしたが断られた!」と言う話もよく耳にします。3500万の住宅ローンを組んで新築一戸建てのマイホームを購入したいのですが、大丈夫でしょうか?

今回はBさんの素朴な疑問に、一般的な銀行審査はどのように行われるか解説しましょう。誰でも金融機関の審査に断られるのは、気分のよいものではありませんし、不安もあるでしょう。住宅ローンを申し込むためには多くの書類準備をしなくてはいけません。それらの準備が無駄にならないためにも、住宅ローン申し込み前には必ずチェックしましょう。

住宅ローン審査の特徴としては、あなたのマイホームを担保として借入をするので、マイホームに対しての審査も行うことです。銀行審査の基本中の基本である「返済比率」と「担保掛目」を説明しましょう。

【Bさんのケース】
年収:600万円
物件購入価格:4000万円
住宅ローン借入希望額:3500万円
現在の借入:マイカーローン(年36万円返済中)


「返済比率」は35%までが基本!

返済比率とは、あなたの「年収」に対する「住宅ローンの年間返済額」と「その他の借入年間返済額」(マイカーローンや教育ローンなど住宅ローン以外の返済をしている場合のみ)を足した金額の割合(%)です。

【例】Bさんの場合
年収600万円
住宅ローン借入希望額:3,500万円
マイカーローン返済:年36万円

返済比率は、以下のように計算されます。
(「住宅ローン年間返済額」+「マイカーローン返済額」)÷「年収」
(約186万円+36万円)÷ 600万円=37%

ここでの住宅ローン年間返済額は、審査金利を4%として計算したものです。

一般的な銀行審査では返済比率は35%までとなるので、Bさんは借入希望額を減らさなくてはなりません。仮に3000万円を借入れる場合は、返済比率は32.6%となりますので基準内に収まります。

【注意!】実際の金利が低い場合
例えば変動金利型で当初1.075%の場合、「3500万円を35年返済で借入れるとき、年間返済額は約120万円になるので問題なし!」と思ったら甘い!銀行審査は通常、変動金利や固定金利選択型を借入れるときは、「審査金利」と呼ばれる金利で返済比率を計算します。一般的には3%~4%を使用します。これは金利が上昇した場合でも、住宅ローンの返済を安定的に行っていけるかどうかを確認するためだからです。返済比率については、金融機関により40%~45%まで認めるケースもあります。


銀行審査にはもう1つ、押さえなくてはならない「担保掛目」があります。
詳細は次ページで解説しましょう!
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