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変動から固定への切り替えタイミングは?(2ページ目)

当分は金利上昇はなさそう、そんな雰囲気が漂う中、当初は変動金利で借入れし、金利上昇が始まったら固定へ切り替えたいと考える人も増えています。では、そのタイミングはどのように考えたらよいのでしょうか?

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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例として、変動金利の期間が1年、3年、5年だった場合に、その後切り替える固定金利が何%であれば有利になるのかを試算してみましょう。

変動金利の期間が1年の場合

●前提条件
変動金利期間の1年間は、金利1.875%で変動せず。
当初の固定金利の金利は全期間固定で3%。
3,000万円を30年返済で借入れした場合。
●当初から全期間固定で借入れした場合
総返済額4,553万円
●当初1年間 1.875%で借入れし、その後固定金利へ変更した場合
固定金利の金利が3.07%の場合で、総返済額は約4,552万円

切り替え後の金利が3.07%で、ほぼ最初から固定金利にした場合と同額の総返済額となります。つまり、これ以下の固定金利で借入れできれば総返済額でおトクになりますが、これ以上の金利になってしまうと、総返済額は増えてしまいます。

変動金利の期間が3 年の場合

●前提条件
変動金利期間の3年間は、金利1.875%で変動せず。
当初の固定金利の金利は全期間固定で3%。
3,000万円を30年返済で借入れした場合。
●当初から全期間固定で借入れした場合
総返済額4,553万円
●当初3年間 1.875%で借入れし、その後固定金利へ変更した場合
固定金利の金利が3.24%の場合で、総返済額は約4,552万円

切り替え後の金利が3.24%で、ほぼ最初から固定金利にした場合と同額の総返済額となります。つまり、これ以下の固定金利で借入れできれば総返済額でおトクになりますが、これ以上の金利になってしまうと、総返済額は増えてしまいます。

変動金利の期間が5年の場合

●前提条件
変動金利期間の5年間は、金利1.875%で変動せず。
当初の固定金利の金利は全期間固定で3%。
3,000万円を30年返済で借入れした場合。
●当初から全期間固定で借入れした場合
総返済額4,553万円
●当初3年間 1.875%で借入れし、その後固定金利へ変更した場合
固定金利の金利が3.45%の場合で、総返済額は約4,552万円

切り替え後の金利が3.45%で、ほぼ最初から固定金利にした場合と同額の総返済額となります。つまり、これ以下の固定金利で借入れできれば総返済額でおトクになりますが、これ以上の金利になってしまうと、総返済額は増えてしまいます。

上記例では変動金利期間が1年だと、固定金利は今よりも0.1%も上昇しないうちに、総返済額では不利になってしまいます。前提条件を変えれば、損益分岐点は変ってきてしまいますが、変動金利の期間が短いと、あまり大きな効果は生まれないことは同じでしょう。このような考え方は、多くの検証の方法の中の一例にすぎませんが、変動金利の金利を見ているのではなく、固定金利の金利が●%になったら切り替えよう、というような目安を持っておくことが必要です。

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