変動金利を借入れするなら金利ウォッチは必須
金利リスクが大きいものは、株式などの運用と同じ。常に世の中の状況や金利の動きを見ていることが必要です。 |
住宅金融支援機構による調査、「民間住宅ローン利用者の実態調査 平成20年第2回」によれば、前回調査(対象期間08年3~6月)の変動金利の利用者の割合が26.5%だったのに対し、今回調査(対象期間08年7~10月)は35.3%へと急上昇しています。
実際の相談の中でも、当初は変動で借入れをして、金利が上昇局面になった時点で固定金利に切り替えたい、という要望も多くなっています。このような考え方は、とても効率的で正しい考え方だと思います。ただし、変動金利の動きと、固定金利の動きは異なります。変動金利は動かなくても、固定金利は長期的展望から少しでも景気回復の明るい材料があれば上昇してきます。
当初変動金利で借入れし、将来固定へ切り替えたいと考える場合には、経済的な動きや長期金利の動きなどを常にウォッチしていることが求められます。
低金利がどのくらい続くのかがポイント
では、当初から固定金利で借入れするのと、当初は変動金利、途中から固定金利へ切り替えするのとでは、どちらがおトクなのでしょうか?これを試算し、予想をするのは、至難の業です。変動金利がどのようなペースで上がっていくかもわかりませんし、ある程度、変動金利が上昇した頃には、長期金利も上昇してしまっていることが考えられるからです。当然ながら、低金利の変動の期間が長いほど、当初変動にしておいて良かった、という結果になるでしょう。しかしながら、変動の期間が短く、変更したときには長期金利は上昇してしまっていた、という場合には、逆に当初から固定金利にしておいた方が総返済額でおトクになるかもしれない、ということも理解しておきましょう。
変動金利の期間別の総返済額の試算は次のページで。