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国民健康保険料を払っていないのは誰?(5ページ目)

国民健康保険の保険料(税)滞納状況を都道府県別に調べてみたところ、県民の健康保険に対する意識レベルに大きな違いのあることがわかりました。その実態は……。

松浦 建二

執筆者:松浦 建二

医療保険ガイド

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滞納し続けているとどうなるのか?

督促状が届いてしまったら要注意
督促状が届いてしまったら要注意
保険料(税)を滞納すると、各市町村は一般的に次のような順で対応してきます。

  1. 督促状・催告書の送付
    保険料(税)納付期限を過ぎても納めなかった場合、督促状や催告書が送られてきます。
  2. 短期被保険者証の交付
    そのまま滞納が続くと、通常の被保険者証にかわり有効期間の短い被保険者証(短期被保険者証)が交付されます。
  3. 被保険者資格証明書の交付
    特別な事情がないのに保険料(税)を滞納し続けていると、今度は被保険者証を返還し、資格証明書が交付されます。資格証明書は、国民健康保険の加入資格を証明するだけのものであり、病院で治療費がかかった時は、いったん全額自己負担(3割ではなく10割負担)することになります。
  4. 給付の差し止め
    更に保険料の滞納が続くと、保険給付が止められ、滞納している保険料に充当されます。
  5. 滞納処分
    最終的には、法の定めによって財産を差し押さえられてしまいます。この場合の財産は現金だけではありません。価値のあるもの等はインターネット公売等によって処分されます。

健康保険は厳しい財政状況が続いている為、各市町村は保険料(税)収納率を上げる必要性に迫られています。

平成20年6月1日現在の滞納世帯状況は次のようになっています。
  • 滞納世帯数……4,530,455世帯
  • 短期被保険者証の交付世帯数……1,241,809世帯
  • 被保険者資格証明書の交付世帯数……338,850世帯
そして、平成19年度では、実際に120,525世帯が差し押さえられ、差し押さえられた金額は454億円にもなっています。健康で病院に行くこともないからと滞納を甘く考えていると、後で痛い目に遭います。

社会保障制度を将来にわたって持続可能にしていくには、一人一人の努力が大事です。経済的事情によって保険料(税)を納められなくて督促状や催告書を受け取ったとしても、諦めずに継続する努力をしてみて下さい。どうしても継続が困難な時は早めに各市町村へ相談してみて下さい。

●この記事に関するご意見等がありましたら、こちらからお願いします。


【関連リンク】
厚生労働省『平成19年度 国民健康保険(市町村)の財政状況について=速報=』
社会保険庁『公的医療保険制度の体系』
国民健康保険を知っておこう!(All About 医療保険)
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