薬膳料理/薬膳レストラン・薬膳食材の販売店

『笑龍』(恵比寿ほか)…専門家監修の薬膳火鍋

野菜ソムリエ・漢方アドバイザー監修の美肌薬膳火鍋が食べられる「笑龍」。恵比寿店ではこだわり野菜がたっぷり入った火鍋を中心に、渋谷店では気軽に薬膳を楽しめる薬膳ランチや旬の野菜料理が堪能できます。

杏仁 美友

執筆者:杏仁 美友

国際中医師 / 漢方・薬膳料理ガイド

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恵比寿駅西口を出てすぐという立地もありがたい

年々増えている薬膳レストラン。その中でも和気あいあいとテーブルを囲むことができる火鍋系は、いま流行の女子会や、年末年始の打ち上げにも向いているため、寒い季節に人気がある薬膳と言えそうです。

今回は、野菜ソムリエと漢方アドバイザーがメニューを監修しているという『笑龍』さんを取材してきました。カジュアルでありながらも要所要所に漢方の知恵や、美味しい野菜へのこだわりが。以下で、さまざまな火鍋を展開する『笑龍』恵比寿店をご紹介しましょう。

白いスープは美肌同源、紅いスープは不老長寿

火鍋は、陰陽に見立てて2つに分けられた紅白のスープが大きな特長。白いスープの正体は白湯(バイタン)ですが、ここのスープには豚骨、鶏がら以外にもはと麦などの漢方素材や野菜のエキスがたっぷり! どうりでコクがあるのにすっきりとした味わいで美味。

紅いスープ(麻辣湯)は白湯をベースに、クコ、リュウガン、ナツメ、草果、はすの実、当帰、党参、甘草、唐辛子、ローリエ、ネギ、しょうが、にんにく、黒・白ごまなど、さまざまな薬効ある生薬や食材がふんだんに入っています。白いスープが美肌同源に対し、紅いスープは不老長寿の願いを込めて仕上げているそう。「辛くて痺れる」だけでなく、深くてまろやかな旨みが楽しめます。

今回ガイドが頂いたのは「野菜ソムリエきのこ鍋」(3,800円)。さすが「うまい野菜あります」と掲げているだけあって、こだわりのきのこや珍しい食材が並びます。とくに見た目のインパクトや美味しさにハナマルをあげたいのが「もも太郎えのき」と「覇王花(パーワンファ)」。

薬膳火鍋

手前はコラーゲンジュレ。追加でフカヒレや高麗人参もオーダー可能

もも太郎えのきは右手前の画像でもわかるように、直径20cmの新種のジャンボえのきで、煮込んでもえのきとは思えないほどのしゃきしゃき感があります。「覇王花」は実はドラゴンフルーツの茎。茎といっても鍋のなかに入るとほぐれやすく、えぐみはありません。

えのきなどのきのこ類は薬膳では胃腸に作用し、働きを助けるといわれています。食物繊維も豊富でローカロリーなのもうれしいところ。ドラゴンフルーツは南国のフルーツですが、その茎の覇王花も余計な熱を冷ます作用があるといわれています。

陰陽のバランスをトータルで整える

アロエ麺

アロエも実は生薬。通便作用があり、目の充血や胃腸の熱を冷ます

火鍋コースの前には「畑からのプレゼント」という、フルーツトマトに果実酢をそえた前菜がサーブされます。これは火鍋で汗をかき過ぎない様、最初に酸味で収れんし、極端に陽に傾けないという考えがあるそうです。

さて、火鍋の最後のお楽しみはシメの麺。運ばれてきたのは白いきしめん?! いえいえ、これはアロエを練りこんだ極太麺でした。細麺や太春雨などの麺類が選べるそうですが、アロエ麺を注文される方がほとんどだそうです。おいしい火鍋の出汁をよく吸収できるよう、周りにひだひだをつける工夫がほどこしてあり、薬膳火鍋を余すところなく堪能いたしました。

きのこ鍋以外にも、スッポンやフカヒレ、うこっけいなどの美容食材がはいった究極の美肌薬鍋などがあり、追加で生薬素材をトッピングすることもできるそう。「これはなに?」と質問すると、店員がきちんと薬効や野菜の特長を説明してくれるのも、薬膳料理ガイドとしては◎の喜びでした。
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