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二世帯住宅で暮らす/【提案】二世帯住宅の間取り・プランニング

二世帯住宅の構成(1)独立二世帯の分け方(3ページ目)

独立性が高い「独立二世帯」とは言え、行き来もできるようにしたいという要望があるのも事実。今回は、そんな独立二世帯の分け方のポイントについてご説明します。

提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
松本 吉彦

執筆者:松本 吉彦

二世帯住宅で暮らすガイド

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(4)法律や融資との関係

独立二世帯の内部行き来ができないタイプは建築基準法上一つの建物内に複数の住戸を持つ「長屋建て住宅」や「共同住宅」と扱われ、世帯間の床、壁の耐火性能や玄関と道路を結ぶ通路の巾に制限が加わる場合があります。内部で行き来ができるタイプは建築基準法上基本的には1戸の住宅として扱われ、このような制約が少ないというメリットがあります。しかし行き来できる部分を塞ぐ場合にも合法となるようにしておくほうが片方を賃貸する等将来活用の巾は拡がります。

以前は融資の基準に世帯間の耐火性能の要件がある場合が多く、二世帯の世帯間建具を鋼製の防火ドアとする仕様がありました。また、当時は世帯ごとに区分登記することで低利の公的融資をより多く利用することもよく行われていました。しかし現在では民間の融資を使うケースが増え、融資上の条件で世帯間建具の耐火性や区分登記は必ずしも求められなくなりました。また、登記を共有とした場合でも固定資産税や不動産取得税の税務上の扱いでは玄関が2つある独立二世帯は2戸扱いとなる場合が多いと聞いていますが、地域により世帯間建具の耐火性や錠の有無の条件に若干の違いがあるようです。また、区分登記が可能かどうかの判断も地域によって異なることがあり同様の注意が必要です。

上記のように最近は世帯間建具に関しての法や融資条件に関する制約は以前より減り、遮音性能や錠の仕様を主眼に建具を選ぶことが可能になりました。従って現状は賃貸併用等で他の住戸のために共用の外階段が必要な場合を除けば、内階段型で内部行き来ができる構成とすることが主流になっています。将来の介護のシーンを考えると、内部での行き来が必要になること、1階の収納が取れることが人気の理由かと思います。


以上のように、独立二世帯住宅の中でも、二世帯のスペースをどのように構成するかによって住み心地は異なってきます。またそれにより、法律や融資の扱いも違ってきますので、二世帯を計画する際は、まずその構成を計画当初にしっかり検討することが重要です。

次回は、共用二世帯についてお伝えしたいと思います。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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