自動車保険を契約する際に作成される申込書には、「告知事項」と呼ばれる、いくつかの重要な項目が含まれています。そして
前回の記事でお話したとおり、これらの項目について事実を記載しないか、または虚偽の事実を記載した場合には、「告知義務違反」として、契約を解除されたり、保険金の支払いを受けられなかったりすることがあります。
今回は、告知事項のうち、特に気を付けなければいけない項目についてご案内します。
記名被保険者
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告知事項のなかには、特に気をつけなければいけないものがあります。 |
記名被保険者については、被保険自動車を日常主に運転する人を指定します。記名被保険者は、賠償責任に関する補償の範囲や、ノンフリート等級の継承を考える際に基本となる事項であり、特にリスク細分型自動車保険の場合には、記名被保険者が正しく指定されていないと、保険金の支払いを受けることができなくなることがあります。この点、記名被保険者の免許証の色や、被保険自動車の使用目的などの項目についても同様です。
他の現存契約(過去13ヶ月以内に存在した契約)の有無
保険会社は、1台の自動車を自動車保険引き受けの単位としており、同一の自動車について、複数の保険契約(重複契約といいます)を結ぶことができないことになっています。そこで、保険会社は「他の現存契約(過去13ヶ月以内に存在した契約)の有無」について、保険契約者に告知を求め、告知義務に違反して重複契約が生じた場合には、契約を解除できることとされています。