リスクとリターンの相関関係
簡単に言えば、「下がらないものは上がらないし、上がるものは下がる」ということですが、リターンとリスクの相関関係を、以下の表で見てみましょう。20世紀後半の日本における金融資産の収益率とリスクの数値(標準偏差)のリストです。
1952年から2001年までの50年間の日本における株と債券と物価のリターンとリスク |
国内株式の平均のリターンは15.5%であったが、良いときには15.5+30.2=45.7%であったし、悪いときには15.5−30.2=−14.7%であったという統計です。リスクの比率だけ価格のブレがあった。これが、ハイリスク・ハイリターンの典型です。国内債券は、ローリスク・ローリターンです。
期待収益率が決まれば、リスクを管理(コントロール)することで、望ましい結果が手に入る。少なくとも、手に入る確率が上がるということです。では、どうやってリスクをコントロールするのか。私は、その方法として、次の3つを提案します。
1.資産を分散する。 ・・・分散投資
2.資産を組み合わせる。 ・・・ポートフォリオ設計
3.時間をかける ・・・長期投資
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