人はすぐに「何がもうかりますか?」と聞いてきます。しかし、問題なのは何がもうかるか?ではなくて、どのくらい増やす必要があるか?なのです。資産運用で一番大事なものは目標!結果を出すためにはゴールを設定しなければならない。これは当然の話です。

資産運用のゴールは期待収益率

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すさまじいデットヒート。レースにもゴールがあるから力を振り絞れるのであって…
スポーツにたとえれば、どんな種目にもゴールがあります。ゴールのないマラソンがあったら人はあんなに早く走れません。ゴールの決まっていないサッカーでは、ゲームになりません。単純にいえば、人は目標を決めなければ、常に見当違いのことをしてしまいます。

資産運用の目標は「いつまでにいくらに増やすか?」です。すなわち、投資期間と価値の増加率目標として持つべきです。投資価値の増加率をリターン(収益率)といいます。そして、運用目標としてのリターンを期待収益率と呼びます。たとえば、運用の目的が1,000万円のお金を30年間で10倍の1億円にすることだとすれば、達成すべきリターンは8%となります。この8%を期待収益率といいます。
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1,000万円を8%で運用した30年後の将来価値は、1,000万円に1.08の30乗をかけた算式で表せます。


一番初めに考えるのは運用のゴール


日本人の老後にかかるお金について、平均的なパターンを使って、この期待収益率を計算してみましょう。本例で計算する投資の目的は、リタイア後の生活資金です。リタイア後の生活に夫婦で月35万円が必要だとします。定年が60歳で女性の平均寿命が85歳ですから、給料がもらえなくなってからの生活が25年続きます。するとリタイア後に必要な生活資金の合計は、以下の計算式から導かれます。

35万円 X 12ヶ月 X 25年 = 10,500万円
(今回は生活費の物価上昇率は無視します)

公的年金を現役時代の収入の4割が確保されるとして、200万円の公的年金が毎年もらえるとすると、約5,000万円が給付されます。ほかに、企業からもらえる退職金が、1,500万円あったとすれば、リタイア後の生活資金の不足額は、こうなります。

10,500 - 5,000 - 1,500 = 4,000万円

ですから不足額の4,000万円を公的年金や企業年金のほかに自分で用意しなければなりません(自主年金)。これが運用のゴールです。ゴールが決まれば、プロセスも決まります。

次のページで期待収益率の計算方法をご紹介します。