一つの会社に勤めたままなら、会社にもよりますが定年退職時に1,000~3,000万円の退職金が受けられます。国の年金だけでは基礎生活をまかなうくらいの収入にしかなりませんので、これが老後の収入の大きな柱として機能します。
しかし、転職者はこれを途中で精算して受け取ってしまうことになります。短期在職者は一般に給付率が低いですし、自己都合ではさらにカットされます。確かに少ない額でしかないかもしれません。
しかし、これを使い切ってしまうということは、老後のための資産形成をまたゼロから始めなくてはならないということです。もちろん、そのあとガンガン稼いで取り戻せるよ、と自信のある人はそれでもかまいませんが、100万円でも50万円でもゼロから別途準備をしなおすのは大変難しいものです。
私自身、わずかにもらった退職金を転職前後にかさんだ出費にあててしまい、自分の老後のことを考えるとゼロから準備をしなければならない厳しさを感じていたりします。退職金については、自分の将来のために、大事に取っておいて欲しいと思います。
転職は、人生にとって大きなターニングポイントになることが多いと思います。しかし、うまく乗り切ったときに得られるものは大きいと思います。
この選択は失敗だったと嘆く結果にならないよう、万全の準備と対応で、この重大な転機を乗り越えてほしいと思います。
[チェックポイント]
・収入が増えた分、ただ支出も増えるのではダメ。
・辞めてから新しい環境に落ち着くまでに意外に出費がかさむ
・退職金は自分の将来のために大事に取っておきたい!
[余談1:定年退職という、「転職」 ]
※定年退職をし、年金収入を核としたセカンドライフに入るのも、人生の大きな転機と言えます。毎日の仕事から解放され、有り余る時間をどのように活用するかによって、残された人生の意義が大きく変わってきます。趣味に没頭するもよし、ボランティアや地域活動に顔を出すもよし。ただし、それらを実現するためには安定的な老後資金準備があってこそ。国の年金だけでは老後は切り抜けられません。ハッピー・リタイヤメントには企業年金や自助努力が必要になってきます。できれば45歳になったときに、自分のセカンドライフを経済面で支えるイメージを作っておきたいものです。
[余談2:もっと転職を考える]
※転職については、All About Japan内にも「転職」というコーナーがあります。参考にしてみてはいかが?
[備考3:私が転職を決意したポイント3つ]
※私自身が転職を決意したのは、「ギャラ(待遇)」「人間関係」「仕事の内容」というキーワードで今の会社のままでは自分が満足いかないことを痛感したからです。
転職を考える人には、3つのポイントのうち2つは不満足をクリアにしておいてほしいなと思います。そして、もちろん、転職後に何をしたいかのビジョンも!
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