「財産形成やリスク保障」の体制づくりとしては、「貯蓄体制づくり」と「保険の見直し」が大きな柱になります。
新婚生活当初は何かと物いりで、入ってきた収入や貯金がどんどんなくなっていきますが、一定の段階で歯止めをし、財産形成を始めなければなりません。子どもができれば多くの費用がかかり貯金になかなか手が回らなくなりますし、妻が休職する期間の収入も確保しなくてはなりません。住宅を購入するつもりがあるのなら、その頭金を少しでも準備しておきたいもの。
結婚したら早めにふたりで、財産や(あれば)借金の状態についても、きちんとお互いに確認しあっておくことです。そして、将来の目標を(あいまいでもいいので)いくつかイメージし、貯蓄体制を作っていくことになります。共働きであれば、収入の1割以上は確実に積み立てておきたいものです。
また、ケガや病気、死亡に備える保険についてはお互いの加入している制度を洗い出し、不要な部分は整理し、足りない部分は上積みしておくことが必要です。それぞれ何万円も毎月保険料を払っているなら、もしかすると整理すれば安上がりになるかもしれません!
[チェックポイント]
・収入や支出といった家庭経済(お財布)を共有する
・二人の現在と将来の生活イメージの共有をはかる
・財産形成や保障についても、協力して取り組む体制を作る
[余談1:財布を分けない夫婦もあり?]
※夫婦の考え方によっては財布を共有しないのも一つの考え方ですが、そうした場合には、この後の資産形成や保険等についてどう分担するかを確認しておく必要があります。お互いが高度に自立し、同時に相互の関係を尊重しながら、コントロールすることができなければ、難しいと思います。基本的には、おすすめしかねます。私の周囲でも財布を分けていた夫婦の多くは、結局のところ家庭をふたりで作っていけない場合が多いように感じます。だからといって、どちらかが一方的に押しつけてもうまくいきません。対等に仲良く、よい夫婦関係を作っていってほしいものです。
[余談2:結婚後に開ける可能性~子の誕生、離婚・・]
※なお、結婚という選択を選んだ人は、その後の選択肢に「子の誕生」や「離婚」といった選択肢の可能性が出てくることになります。子の誕生については改めて説明しています。離婚というテーマも大きな人生の転機ですし、経済的にも大きなテーマですが、ここでは省略したいと思います。All About Japan内[離婚]のコーナーをどうぞ(いろいろ参考となるコーナーです!)。
[余談3:結婚をしない、という選択]
※また、今の時代において、「結婚をしない」という選択も、立派なライフプランの選択肢だと思います。しかし、その場合はそれなりの自分の将来設計を「ひとりで責任をもって」イメージしておくことが重要です。
たとえば、自分の終の棲家として住宅を購入しますか? いつまで働きますか? それでどれだけ稼げますか? それは生活を維持するに十分ですか? また老後の備えは自分ひとりできちんとできますか?
ずっと一人で暮らしていると、多くの場合、今の自分の収入で今の自分の生活をキープすることをエンジョイしすぎて、将来のことをあまり考えない傾向にあるようです。ご注意を。