与党編(1)自民党の年金マニフェスト
「小泉改革5つの成果」のひとつとして今回の年金改正が「より安定した信頼される年金制度の構築」であったとHPでは解説しています。保険料の給付水準の引き上げ計画が法律上明記されたことや給付水準の下限を明記しつつ引き下げ計画を定めたことも持続可能で信頼性のある制度と説明しています(その中で「基礎年金国庫負担割合の2分の1への引き上げ」をうたっていますが、これは2009年度までに完了するものとされており、現状で決まっているのは年金課税の強化のみです。これから行うものとしては定率減税の廃止など個人所得課税の見直しや消費税を含む抜本的税制改革などをあげていますが具体的な増収方法は明言されていません)。
また、「参議院での重点的な課題への取り組み」においても年金制度への取り組みについて記載されていますが、その多くはすでに今回の年金改正で行われた改正内容の記載になっており、末尾に少しだけ年金制度一元化問題について触れられています。年金制度の一元化問題を含む社会保障制度全般の見直しについては、2007年3月までに結論を得るよう検討するとしていますが、具体的な方向性等は示されていません。その他、今回の年金改革について説明したPDFなどで年金保険料について年金給付以外に使わないことを説明しています。グリーンピア(保養施設)の廃止、年金住宅融資の廃止、その他の福祉施設の合理化などについて述べています。
全般に、今国会で成立した年金改正の内容が安定と信頼をもたらす改革であったことを理解してもらう作りとなっています。前回の衆議院選で示したマニフェストを与党として実行している立場にありますので、前回のマニフェストと相違する内容を述べられないという理由はあるかもしれませんが、やや物足りなさのある情報です。たとえば議員年金の問題、未納議員の問題(自民党のみ未公表)、消費税の取り扱い等については明言を避けています(とはいえ消費税を視野に入れていることは基礎年金の国庫負担割合引き上げのところでさりげなく触れられています)。
→自民党HP参議院選挙政策はこちらで直接チェック!
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[ 7/5掲載!論点比較はこちら! ]
|改正法の是非と年金制度一元化議論|年金目的消費税の是非|基礎年金国庫負担割合引き上げ|議員年金未納問題と議員年金|
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