借り入れているお金の残高があれば、利息は毎日増えていきます。つまり同じ金額を、同じ利率で借りたとしても、遅く返す方が損するわけです。
先ほどの例(100万円借入、返済期間3年、年利28%)について、返済期間だけ1年半に短縮してみたとします。3年だと149万円かかるところが、1年半なら総支払額は124万円ですむようになります。利息分は?25万円になります。同じ100万円を149万円かけて用意するより124万円で用意するほうが「賢い」のはいうまでもありません。
もちろん、毎月の返済額は増えることになります。3年返済だと毎月41400円のところ、1年半返済だと毎月68700円返さなくてはなりません。しかし、返済額は2倍にはならずにすみます。25万円トクした効果が出ているわけです。
毎月の返済額が増えることになるので、長期ローンをつい考えてしまいますが、基本的には長期ローンはカモにされるおそれが高く、「できるだけ早く返す」プランのほうが賢いと覚えておきましょう。
とにかく、借金は賢く!
「○○が欲しい!」という購買欲にそそられて、私たちはついついクレジットやローンを利用してしまいがちです。しかし、借金はあなたの選択肢を広げてくれるものではありません。むしろ、その後の人生の選択肢を狭めてしまうものだと考えるほうがいいでしょう。金融機関はどこも、個人にお金を貸してくれることに熱心です。おそらくあなたの「夢」のお手伝いをしてあげます、といった話をにこにことしてくれるでしょう。ついお願いしたくなると思います。今はお金がないのに、何かを購入できるのですから無理もありません。
しかしその裏には金融機関が利息で収益をあげる、という狙いがあることを忘れないようにしたいものです。消費者金融などは本当に困ったときの最後の切り札がある、と思うようにしておきましょう。それ以外のローンも、賢く使うことを一生懸命考えるようにすることが大切です。
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第1回 銀行・預貯金
第2回 投資信託
第3回 消費者金融
第4回 住宅ローン
第5回 オンライントレード