官報は国が発行する刊行物。法令などを中心に構成されています。
自己破産や個人再生など、法的な借金整理を考えると「官報に載ります」といわれます。他には特に自分の借金整理のことを知られるようなことは何もおきないけれど、「載ります」といわれるとちょっと怖い気もします。
この「官報」とはどんなものなのでしょうか。
「官報」は、借金整理の報告専門?
「官報は借金整理を知らせるもの」というイメージも多いかもしれませんが、実は自己破産や個人再生手続きを知らせる部分はごくわずかしかありません。「官報」とは国の機関紙であり、独立行政法人国立印刷局 が作っています。国の働きに関することなどを広報または公告することを役割とした日刊のもので、いわば国の発行している新聞といってもいいでしょう。
そのため内容も法律、政令、条約等の公布をはじめとして、国や特殊法人等の諸報告や資料の公表などで構成されており、その他会社の公告として、合併公告、決算公告なども掲載されています。大きく分けると、21ほどの項目で構成されています。そして、大きな項目ひとつずつが、また細かな項目に分かれて作られています。ページ数は32ページが基本です。それで足りないときは、号外が出されたりもします。本誌は一部136円(税込)が基本で、ページ数により料金が異なる仕組みです。
このような盛りだくさんな内容ですので、借金整理した方の名前が記載される部分はごく一部となります。
<官報の内容の大まかな例>
法律・政令・条約 ~ 法令などについて解説
府令・省令 ~ 総理府令・各省の省令等
規則 ~ 各委員会の規則
告示 ~ 各省庁の告示「基準・規則」の改正
国会事項 ~ 議事日程・議案関係事項等
人事異動 ~ 各省庁の人事異動
叙位・叙勲・褒章 ~ 叙位・春、秋の叙勲及び褒章等
官庁報告 ~ 国家試験(司法試験・情報処理・会計士など)
資料 ~ 閣議決定、各省庁の報告及び資料・速報など
公告 ~ 各省庁(入札・落札)
裁判所(公示催告・除権判決・破産・免責・会社更生・再生等)
特殊法人等(入札・ディスクロージャー等)
地方公共団体(地方債償還・行旅死亡人等)及び会社の行う法定公告等