旬の魚は風味、栄養、見た目にもよい
春に旬を迎える魚介類
春はいわし、さわら、にしん、さより、あさりなどの魚介類が旬を迎えます。またお祝いごとに使われる鯛やはまぐりも春が旬です。にしんは別名「春告魚(ハルツゲウオ)」とも言われ、鯛は「サクラダイ」というこの時期ならではの風流な名前が付いています。台湾やフィリピン地方から黒潮にのって北上するかつおも、まさに春の旬魚。初がつお、上りがつおとも言われ、この時期ならではの肉質の弾力、芳醇な香りをぜひ味わいたいものです。春は魚の産卵期で、沿岸近くには多くの魚が回流しています。■春の魚介類
いわし、さわら、にしん、さより、あさり、鯛、はまぐり、かつお、白魚
夏に旬を迎える魚介類
たこや太刀魚のようなさっぱりとした食味のものや、うなぎ、鱧(ハモ)、穴子が旬を迎えます。6月は鮎漁が解禁になり、夏の風物詩とも言えます。土用の丑の日になるとうなぎの人気はピークを迎えます。夏の重要なスタミナ源ですね。関西で多く賞味される「鱧」は酸味のきいた梅肉で食べると夏の暑さも吹き飛びます。うなぎ、鱧、穴子はそのもの自身は淡白な味なので、調味して食することがほとんどです。■夏の魚介類
たこ、太刀魚、すずき、いさき、うなぎ、鱧、穴子、鮎
秋に旬を迎える魚介類
秋になるといわし、さんま、さばなど青魚が旬を迎えます。青魚は白身魚に比べ、生臭いので苦手な方もいますが、味噌や柑橘類などを使い調理を工夫すると、秋ならではの素晴らしいご馳走に早変わりします。「秋鯖は嫁に食わすな」と言うことわざどおり、秋のさばは脂肪がのり、旨みたっぷり。いわし、かつおは春と秋、旬が2回あります。かつおはこの時期、戻りがつおと言われ脂がのって美味しいです。産卵のため故郷の川へ戻ってくる鮭もこの時期が旬。別名、秋味・秋鮭とも言います。■秋の魚介類
いわし、さんま、さば、こはだ、かつお、鮭
冬に旬を迎える魚介類
秋が深まるにつれ、栄養分が豊かになった牡蠣、あんこう、ふぐなどが旬を迎えます。寒さが増すにつれ、ますます味がのり、鍋にしておいしく食べられるのが冬の魚の最大の特徴です。冬の味覚の王者と呼ばれるふぐ、鱈は寒さがピークを迎える頃、上質な白子が料亭の食卓を彩ります。ぶり、ひらめもこの時期が旬。ぶりはこの時期、寒ぶりと呼ばれ、脂ののった弾力ある身を楽しむことができます。あら汁や煮つけ、ひらめはムニエルにしても美味しいです。■冬の魚介類
牡蠣、あんこう、ふぐ、鱈、ぶり、ひらめ、かれい、かに、わかさぎ
通年楽しめる魚介類
まぐろ、あじ、いか、帆立貝、えびなどは通年楽しむことができます。これらはお刺身としてもおなじみの人気食材。近年、冷凍技術が進み、また養殖ものも増えてきているので、品質が安定したものを年間通して手に入りやすくなりました。まぐろやいかは種類によって獲れる時期が異なり、結果として年間通して楽しむことができる魚介類となっています。■通年楽しめる魚介類
まぐろ、あじ、いか、帆立貝、えび