米沢の秘湯、滑川と姥湯、湯の川 沼尻元湯
米沢の南部にある山の中の一軒宿、滑川温泉、姥湯温泉と福島県にある、湯の川になった湯量豊富な沼尻元湯温泉のレポート
1 滑川温泉 福島屋 宿泊 (再訪)
1. 上の湯源泉S―NaCa-HCO3SO4 含硫黄石膏重曹泉
2. 53.6度 総計1232 HS 7.0
3. 中の湯源泉 51.2度 総計 1249 HS 5.8
4. 薄白濁、たまご味、焦げ硫黄臭あり
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蔵王から、米沢を越え滑川温泉に到着して宿泊した。以前は日帰り入浴であったので、宿泊は初めてである。道は良くなったが、依然と山深い秘湯である。真っ暗な道を延々と走りやっと宿に着く。
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今や有名秘湯になってしまったが、この米沢地域には姥湯、大平、滑川などの一軒宿の温泉があり、アプローチも時間がかかるのでなかなか俗化されずに良い湯が残っている。
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一人旅なので自炊室しか空いてないとのことであるが、古い部屋が好きなのでむしろ喜んで宿泊した。廊下と障子のみで区切られた昔ながらの部屋である。9月の終わりなのに部屋は石油ストーブが点いていた。
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たくさんの温泉に入浴してきて、やや湯疲れであったが、このような時にはなにも考えずに入浴できる。いつも湯の感触や泉質の観察や写真に気を取られ、ゆっくりとした入浴が出来なくなっているが、宿泊先ではなにも考えずにゆっくりと入浴が出来る。
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質素ながら美味い夕食の後に、内湯で今日のかもしか温泉山行の疲れを癒した。黒光りする廊下や音の鳴る階段のある、福島屋は姥湯が改築され、白布の茅葺きが残る1軒になってしまった今では、古い建築が残り貴重である。今回は2階の部屋であったが、一部木造の3階になっており小さな部屋であるが3階に泊まりたかった。
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湯は女性用もあるが内湯と露天風呂ともに混浴である。内湯は上の湯源泉で53.6度の含硫黄石膏重曹泉(S―NaCa―HCO3、SO4)である。溶存1232mgの薄い成分量ながら硫黄分が個性を良く発揮しており良い湯である。硫化水素イオン(HS)として7.0mg含有されているだけであるが、薄白濁し、たまご味、焦げ硫黄臭あり。と記録した。
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露天風呂の源泉は中の湯源泉で51.2度の溶存1249mgのほぼ同系の源泉である。HSは5.8mgで川沿いの少し離れたところに石組みの浴槽であった。白濁は内湯よりもやや薄く透明度50センチほどであった。写真になると白濁した真っ白な湯に写り良い写真が出来上がった。
滑川温泉 福島屋
山形県米沢市峠
電話. 090-3022-1189 .
11月~4月は雪のため休業
入浴料金 500円
9時~16時
滑川温泉 福島屋
次は姥湯温泉、枡形屋を紹介する