温泉/東北の温泉

蔵王温泉「共同湯」3ヶ所と「高見屋」(2ページ目)

日本でも強い酸性泉で玉川温泉に続いて酸性度2位になっている蔵王温泉を紹介する。足元自噴浴槽の川原湯共同湯と上湯、下湯共同湯。PH1.3の強力な源泉を持っている老舗旅館「高見屋」のレポート

執筆者:郡司 勇

 

  2 蔵王温泉 上湯共同湯 (再訪) 


1. 近江屋3号源泉 49.7度
2. H44.4 H2S 10.3 PH 1.35 Al 279.9 CO2 634 
3. 新鮮すぎて全くの透明、硫黄分が析出する前



上湯1温泉街の上手にある共同湯
坂道の蔵王温泉街の上のほうに位置し、おおみ屋と高見屋の下にある共同湯である。木造の簡素な造りで、山小屋風の下湯や立派な造りの川原湯より一般的な民家のような外観である。しかし浴室の床も、壁も木造で好感できる。おおみ屋3号泉の湯で49.7度 PH1.35の強力な湯である。

上湯2湯は透明だが浴槽が白くなっている
酸性度は水素イオンに比例しており、川原湯と比べるとH  44.4mgと8mgほど多くなっている。硫黄分は10.3mgと少ない。新鮮なためにまだ透明で酸味が強く出ている。微硫黄臭があるが、酸と明礬の強い個性によって硫黄分はまだ本領発揮していないように感じる。透明、強酸味、微硫黄臭と記録した。蒸発3487mgの含H、S、Fe―Al-SO4、Cl泉で蔵王一般の泉質ながらH 44.4mg Al 279.9mg Fe 68.5mg F 27.3mg Cl 808.8mg HSO4 2833mg SO4 1886mg CO2 634mg H2S 10.3mg H2SiO3 221.2mgという内容である。

上湯3総木造の浴槽と掛け流しの湯
総計は分析表に記載のもので7119.2mgと等張性に近くなっている。Na,Ca,Mgなどの金属類も適度に入っている源泉である。小さな浴舎の割りに浴槽が大きく浴槽のほかは周囲に90センチほどの床が廻っているだけである。石鹸が効かないので身体を洗っている人は居なかった。総木造の浴槽と床で硫黄分によって白い析出物が少量であるが固着している。掛け流しの湯が床に流れ新鮮な湯であった。



蔵王温泉 上湯共同湯 
山形県山形市蔵王温泉45-1
電話. 023-694-9005 (蔵王温泉組合)
入浴料金 200円 
6時~ 22時
蔵王温泉 上湯共同湯 

次は温泉街の上に位置する高見屋
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