温泉/九州の温泉

薩摩硫黄島の野湯温泉4ヵ所(2ページ目)

薩摩半島の沖にある硫黄島の野湯3ヶ所と温泉センターを紹介する。噴煙を上げる火山島の硫黄島には海岸に野湯がある。赤い湯や薄白濁した湯である。海岸の温泉と長浜温泉、ウタン浜温泉などのレポート

執筆者:郡司 勇

3 硫黄島 長浜温泉野湯


1. 海岸は赤く染まり、みな暖かい
2. 砂浜を手掘りして腰浴する
3. 熱い湯が足元から多量に湧出 



長浜1
海岸一帯が温泉湧出地点


港の周囲は平地があるが、西側は高い崖に囲まれ、50メートルくらいの岩壁になっている。その岩壁の波打ち際は真っ赤に染まり壮観である。

長浜2
火山を背景にした長浜温泉


まずコンクリートの港湾施
設の一部で入浴したが、その岩壁に近づいてゆくと砂利や、石の多い海岸になる。ここの石も真っ赤で海の色も真っ赤である。やはり海水の温度は30度以上あり、どこでも入浴可能な状況となっている。

長浜3
波打ち際でも暖かい


歩を進めると海岸から湯が湧いて海に流れ込んでいる地点を発見した。そこで手掘りで浴槽を造り入浴した。頭大の大きさの石は砂に埋まっていて、なかなか手掘りが出来ない。しかし時間もあるのでゆっくりと掘り進み、やっと腰浴くらいまで進んだ。そこで入浴した。

長浜4
絶壁に囲まれた海岸の温泉


まさに足元湧出源泉である。指宿の砂湯の砂礫版である。推測であるが鉄分が30mgから50mgと非常に多いのであろう。湧出直後に真っ赤に変化する。手掘り浴槽は真っ赤な湯溜りになった。

長浜5
寝転んで入浴となる


それにしても離島の海岸で、波も石も真っ赤である。非常に貴重な体験をした。そして楽しかった。湯はやはり港のものと同系で含鉄食塩泉であろう。温度も50度近いであろう。海水より薄いので等張性(8~12グラム)ほどだと推測した。


硫黄島 長浜温泉野湯
鹿児島県鹿児島郡三島村硫黄島
TEL.なし
【料金】 なし
自然湧出野湯

  • 硫黄島 長浜温泉野湯

    4 西墓道温泉  三島村開発センター


    1. 無料開放の温泉センター 
    2. 単純泉 40度
    3. 透明、無味、無臭 個性ほとんどなし



    開発センター1
    俊寛像と開発センター外観


    港のはずれにある開発センターの温泉。鉄筋コンクリート造の2階建てである。前には俊寛像がある。センターの前の浜は先に入浴した長浜温泉野湯の場所である。

    開発センター2
    四角いタイル内湯が無料開放


    しかしこの温泉は別の場所で掘削し透明、無味、無臭の個性の少ない温泉であった。長浜温泉の強力な真っ赤に染まる鉄分は含有していない。PH6.3の単純泉で40度の源泉である。総計440mgと少ない。

    開発センター3
    個性のない湯が加熱掛け流し


    加熱された源泉を入れ放しの加熱掛け流しの使い方で、タイル貼りの内湯1つのみの簡素な浴室であった。恋人岬に続く岩壁が海岸に沿って見える美しい背景の立地である。



    西墓道温泉  三島村開発センター 
    鹿児島郡三島村硫黄島90-61
    TEL09913-2-2257
    火・木・土の14時~19時30分
    無料 月・水・金・日・祝日休み 

  • 西墓道温泉  三島村開発センター

    次は硫黄島裏側の海中温泉、ウタン浜温泉と穴の浜温泉遠望
    • 前のページへ
    • 1
    • 2
    • 3
    • 次のページへ

    あわせて読みたい

    あなたにオススメ

      表示について

      カテゴリー一覧

      All Aboutサービス・メディア

      All About公式SNS
      日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
      公式SNS一覧
      © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます