青森の5湯、足元自噴、緑の硫黄泉、ジモ専
青森県は何度廻っても素晴らしい、再訪ばかりであるが足元自噴の谷地温泉、緑色の国内でも屈指の硫黄含有量の新屋温泉、掛け流しの小さな共同湯大光寺温泉、鄙びた某地元専用温泉などのレポート
1 谷地温泉 (再訪)
1. 足元湧出温泉
2. 加熱湯は白濁
3. 古い木造の湯小屋は貴重
山小屋のような木の壁の外観 |
谷地温泉は88年5月以来の訪問で17年ぶりである。古い造りの宿と木造の湯小屋はそのまま健在であった。訪問以後に古牧温泉に買収されたが、そのまま残っていたのはうれしい。
加熱湯は真っ白に白濁 |
白濁した加熱浴槽と薄白濁の足元湧出源泉浴槽の2つがあり、外部に打たせ湯がある。37.5度の単純硫黄泉でPh 4.56総計800mgの薄いものである。しかし硫黄分をH2S 13.6mg S2O3 0.4mg含有し湧出直後で薄白濁し、加熱すると真っ白に濁る。
満員の足元湧出浴槽 |
2枚分析表があり、もう一枚は39.5度でPH5.27 H2S 10.0mg S2O3 3.1mgである。足元自噴の源泉浴槽は薄い白濁、ほぼ透明、少たまご味、微硫黄臭である。硫黄分は14.0mgと13.1mgながらそれだけの存在感は源泉のままだと感じられない。しかし足元湧出の浴槽にはお客さんが満員でヌル湯の長時間入浴の浴槽になっていた。
ヌル湯の源泉浴槽は薄い白濁 |
しかし加熱すると真っ白に濁り存在感が出て来る。味覚や匂いも少なく湯の魅力はやや削減されている。しかしヌルイ湯の足元自噴は貴重で、それが改築されずに残っているのは素晴らしいことである。
屋外にある打たせ湯 |
谷地温泉
青森県十和田市八甲田山中谷地温泉
0176―74―1181 FAX 0176―74―1188
400円 7時~21時
2 某温泉 地元専用共同湯
1. 鄙びたトタンの共同湯
2. 小さなコンクリートの浴槽のみ
3. 少たまご味の綺麗な湯が掛け流し
トタンの錆びた鄙びた外観 |
黒石の平野に出てきたが、某温泉の地元専用共同湯のことを思い出し、行ってみた。以前は昼間で入浴客はおらず鍵が施錠されていて入浴できずに帰ったが、今回は夕方近いので入浴客がいるかも知れないと思った。到着してみると誰もいないが、少々待ってみた。すると鍵をもった自転車の近在の方が見えて入浴許可してくれた。
コンクリートの一人用浴槽 |
簡素なコンクリート造りの浴槽が男女別に2つある小さな共同湯である。微緑色透明の湯が適温になるだけ少量掛け流しされていた。少たまごエグ味、少湯の香あり。と記録した。一人用の小さな浴槽で入浴すると自分の容積分溢れる、気持ちのよい共同湯であった。ただし小さな浴室を閉め切っているのでやや蒸しているのが残念である。開放感もなく薄暗いのも残念であった。
某温泉 地元専用共同湯
3 新屋温泉 (再訪)
1. 小さな銭湯のような温泉
2. 硫黄含有量が多い
3. つるつるの感触もある名湯
小さな銭湯の外観 |
オレンジ色の小屋根が印象的な新屋温泉に再訪した。やや鄙びた銭湯で平賀町に数多い温泉銭湯または温泉施設の一つである。中央の湯口から45度の源泉が弱く掛け流されている大きな小判型浴槽1つのみの銭湯である。しかし周囲にたくさんの温泉があるが、この温泉の源泉のみ非常に硫黄分が多く個性的な温泉である。
掛け流しの内湯一つのみ |
昭和59年の分析表によると1132mgの含硫黄食塩泉である。平賀一般の食塩泉は5グラムから12グラムほどのものが多いが、ここは食塩の濃度はない。しかしS2O3(チオ硫酸)が70.1mg H2S 14.7mgで総硫黄84.8mgと国内でも屈指の硫黄泉である。前回99年9月以来の訪問であるが硫黄の表現は同じようであった。ただし今回は湯が熟成されており緑色透明が濃くなっていた。
絶好調の緑色透明 |
しかし84.8mgの硫黄は感じられず。経年変化で減少していると思われる。少たまご味、油臭ありと記録した。前回の記録とほぼ同じである。硫黄泉としての存在感よりもCO3が30mg含有されつるつるの湯が気持ち良い。入浴していると、だんだんとつるつるが強くなって行く温泉で良い湯である。気に入った。硫黄臭よりも油系の匂いが目立った。しかし緑色透明の美しい湯の写真が撮れた。写真をみると存在感抜群の温泉である。
新屋温泉
青森県南津軽郡平賀町新屋字平野84-14
【電話番号】0172-44-8767
【営業時間】7時~21時30分
【定休 日】なし
【料 金】300円
含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉(含食塩-石膏硫化水素泉)
次は大きな宿の南田温泉と秘湯、大光寺温泉の共同湯