温泉/九州の温泉

つるつるの良い感触の共同湯、家族湯はみな掛け流し 山鹿温泉の共同湯、家族湯8

山鹿温泉の全施設を制覇してみた。貸切で利用する家族湯が主体である。まさに混浴の露天風呂である。どの湯もつるつるの良い感触の温泉である。

執筆者:郡司 勇


湯量豊富な山鹿温泉の共同湯、家族湯8箇所 



山鹿温泉の全施設を制覇してみた。どこも湯量豊富に掛け流しである。家族風呂が多いが湯をたくさん使うので側溝は湯気が出ている。きっと湯の川の流れになっているのであろう。どの湯もつるつるの良い感触の温泉である。

1 山鹿温泉 山伏温泉 家族湯 

山伏
山伏温泉外観

 透明、無味、無臭 掛け流し 山鹿一般のつるつる  CO3 39mgで主成分 

 
 山鹿市街の北東の郊外にある温泉。どんぐり村、幸泉閣とともに同じ経営である。ここは一番新築の新しい施設で全18室の家族風呂である。一つ8番の部屋のみ公衆利用と書かれていてやや大き目になっている。御影石の縁の内湯と石組みの露天風呂がセットで配置されている。
山伏2
掛け流しの露天風呂


どの部屋も掛け流しであるが、8番の公衆浴場として使われているものだけ露天風呂が付属していないが、激しく掛け流されていて床が湯で溢れている。46.4度の単純泉で21.9ME 総計199mgの清澄な温泉であるが、成分がナトリウムのほかはSO4 23.4 HCO3 33.6 CO3 39となっておりつるつるの原因と思われる炭酸イオンが主成分になっている。透明、無味、無臭で、つるつるも山鹿一般的度合いであった。
   
山伏3
8番の公衆浴場
 














2 山鹿温泉 どんぐり村 

どんぐり
どんぐり村外観


透明、無味、無臭 掛け流し 山鹿一般のつるつる
  
ここは家族湯ではなく、大きな日帰り温泉施設である。大きな露天風呂と熱い、普通、ヌル湯の3つの内湯がある。新鮮なために内湯の湯口は弱く気泡の白濁があるが、この湯の泉質は付着しないタイプである。ずっと観察したが一切身体に泡付きが見られなかった。しかし山鹿一般のつるつるはある温泉であった。


どんぐり2
掛け流しの内湯



どんぐり3
掛け流しの大きな露天風呂









3 山鹿温泉 幸泉閣 家族湯

幸泉閣
幸泉閣外観 


透明、無味、無臭 掛け流し 弱いつるつる 全14室

 
山伏温泉と同じような家族湯主体の温泉施設。全14室でみな家族湯である。小さな内湯と湯と露天風呂の併設したタイプの部屋が並んでいる。どれも弱く掛け流しにしているので、小さな浴槽に入浴すると温泉が凄い溢れ方で気持ちがよい。透明、無味、無臭のつるつるの湯はほかの温泉と変わりがないがこの5施設をみても山鹿が湯量豊富なのがわかる。総湧出量は20031リットルで草津の23313、に続き全国8位である。9位は17476の熱海であるという両名湯に挟まれている。独自源泉で約400メートルの掘削とのことである。

 
幸泉閣2
掛け流しの家族風呂












4 山鹿温泉 桜町温泉

 
桜町
桜町温泉の鄙びた外観


山鹿唯一の鄙びた共同湯、 40.7度 自噴

   
山鹿唯一の鄙びた、古い共同湯。山鹿は人吉や別府などと比較すると家族湯が多く共同湯は少ない。「ちよ湯」も「上の湯」もあるが綺麗で立派なので木造の古い造りの共同湯はここだけである。透明、無味、無臭のつるつるの湯であるが。40.7度で自噴しておりゆっくりと掛け流去れている。128.4リットルの湧出である。一部小さな浴槽は弱く加熱している。モザイクタイルの半円形浴槽で昔ながらの木の脱衣棚の脱衣場よりガラスを通して見えて雰囲気は良い。

桜町2
掛け流しの内湯



一番大きなヌル湯浴槽に客は集まっておりゆっくりと入浴していた。外観はオレンジ色の瓦と退色した木造の壁は良い風情になっており、このままゆっくりと鄙びを増して行くと良いと思われた。




5 山鹿温泉 精養軒家族風呂

精養軒
精養軒外観



透明、無味、無臭 掛け流し つるつる 全10室

   
 国道沿いにある家族湯主体の温泉。やや古びていて山鹿で一番古い家族湯とのことである。内湯のみのちいさな部屋が全10室ある。昭和36年創業当時のままであるとのこと。透明、無味、無臭のつるつるの湯は特記無い。山鹿一般のものである。すぐ裏にある独自源泉を利用している。

精養軒2
精養軒内湯








6 山鹿温泉 あし湯

あし湯
立派な屋根の外観


立派な屋根付きのあし湯

   さくら湯の源泉が利用されており、33.7度そのまま流されているので、ヌルく設定されており、あまり温泉に入っている感覚がない。しかし観光客には人気でいつも人影が絶えなかった。私が行った時にも8人ほどが利用していた。立派な日本建築の門構えがしつらえられていて豪壮である。足湯でなくこの構えのまま木造の瀟洒な、小さな共同湯にすれば良いと思った。

あし湯
多くの人で賑わっている










7 山鹿温泉 末広温泉


末広1
レトロな外観


レトロでよい ヌル湯 大掛け流し つるつる
 
足湯のならびに「朝の家」「山鹿ホテル」「末広旅館」と3軒温泉宿が並んでいるが、末広旅館の浴室は共同湯としても使われている。入り口が昭和初期を思わせる意匠で、浴室も白大理石の縁にタイル張りの浴槽ながら、どこかレトロな格調を感じる造りであった。ライオンの口から源泉がどんどん出てヌルイ湯の掛け流しである。40度前後の源泉なのであろう。分析表は見つからなかったが炭酸イオンを含む重曹系の単純泉であろう。つるつるもあり入浴感や存在感はある。

末広2
床に溢れる内湯











8 山鹿温泉 源氏湯家族風呂


源氏1
コンクリートの外観

 
新築の家族湯 瀟洒な伊豆石の内湯 全8室 透明、無味、無臭 掛け流し
 

山鹿市の中心で国道3号線から325号線が開始するがその交差点にある家族湯専門の温泉。コンクリート打ち放しの外観に新築の家族湯である。トップライトと坪庭の付いた瀟洒な造りである。緑色の伊豆石造りの小さな内湯のみである。全8室であるが満室で順番待ちをして入るほど人気があった。やはり新築の良さであろう。40.1度のアルカリ性単純泉で掛け流しで利用されていた。

源氏2
綺麗な新築の内湯





※この記事に書かれている情報は2003年11月時点のものです。ご利用の際には最新情報をご確認ください。


*熊本特集*
  • 田の原温泉と黒川温泉3色 黒川温泉と日奈久、吉松温泉1
  • ついに潜入ラブホテルの温泉 福岡と熊本の湯3
  • 川に水没する温泉、鄙び絶品の田町共同湯 福岡と熊本の湯4
  • マリンブルーに輝く宝石の湯 福岡と熊本の湯5  
  • 熊本県の温泉巡り3 
  • ※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

    あわせて読みたい

    あなたにオススメ

      表示について

      カテゴリー一覧

      All Aboutサービス・メディア

      All About公式SNS
      日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
      公式SNS一覧
      © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます