温泉/九州の温泉

田の原温泉と黒川温泉3色 黒川温泉と日奈久、吉松温泉1

10月に黒川温泉から鹿児島までの名湯に行った。黒川温泉はあまりの大人気で敬遠していたので、約10年近いブランクがあった。黒川温泉はいろいろな泉質の温泉があり含蓄のある温泉地であることが判ったので再訪した。

執筆者:郡司 勇

黒川温泉と日奈久、吉松温泉 1
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黒川温泉
 

10月に黒川温泉から鹿児島までの名湯に行った。黒川温泉はあまりの大人気なので敬遠していたので、約10年近いブランクがあった。しかし黒川温泉はいろいろな泉質の温泉があり含蓄のある温泉地であることが判ったので再訪した。


1. 田の原温泉 (温泉地再訪)流憩園露天風呂 

鄙びている、萱葺き民家風の母屋が秀逸  

黒川温泉が有名温泉地になって、すぐ下の田の原温泉も変わったかなあと、思ったがずっと以前と変わらずに存在していた。十数年前の夕暮れに入浴した、外壁に大きく田の原温泉と書かれた共同湯に久しぶりに行ってみたくなり沢に下りて行く。中からは大きな声で談笑しているのが聞こえる、しかし鍵がしまっており地元専用になっていた。

事前のガイド本の調査では「湯の迫」という宿の浴槽が良さそうに思い、予定していたが、共同湯横に流憩園露天風呂がありそちらに行ってみた。母屋が萱葺きで木の雨戸が閉まっていた。訪問すると入湯可能で客用風呂は渓流を竹の橋を渡って対岸にある露天風呂である。しかし母屋に付属した湯小屋が素晴らしくそちらを懇望したが、居住者専用で入浴は不可であった。

そうしているうちに雨戸が開け放たれ障子の外観になったがこの母屋の萱葺き屋根と白い障子が美しく完璧で、民家園に保存されている文化財のような存在感があり、温泉よりもこの建築が深く印象に残った。露天風呂は混浴と家族風呂の2箇所あり風雅に造りこまれている。透明、無味、微金気臭と記録した。小屋の掛かった、石を配した造りの露天風呂である。

2. 黒川温泉 (温泉地再訪)3ヶ所の色付き温泉めぐり

 黒川荘  緑白濁  色付きの温泉ばかり3ヶ所廻ってみました

黒川温泉はどの宿も風雅に純和風でしつらえられているが、その中でもこの黒川荘の造りは良い。草深い入り口でエントランスは雑木の中にこぢんまりとあった。宿の建築も広葉樹でほとんど覆われて入り口からは見えなくなっている。

黒川温泉は大人気で湯布院と西日本トップを競っているほどの温泉地に躍進した。ここ数年、あまりの人気で混雑しているであろうと思い何度も通過してしまっていたが、この度カラー図鑑のようなガイド本が出て、今まで行きたいと思っていた黒川温泉の中でも明瞭に色がついている温泉3箇所に入湯してみた。

ちょうど入湯手形分で好都合である。以前は新明館の洞窟風呂と共同湯に入り帰ったが、この度実に10年ぶりほどの訪問である。この黒川荘の湯は緑白濁している。広い内湯と露天風呂があり高温の源泉なのでゆるく掛け流されている。内湯は光線の加減で緑色に見え、露天風呂は白濁に見える。味覚と匂いにも湯の個性があり少薬味と薬臭が感じられた。この匂いは強い金気臭と弱い硫黄臭が混在して生成されたように感じた。個性的な匂いであった。分析表の掲示がなく酸性泉とのみ明記されている。しかし酸味はあまり感知できなかった。女性に人気の宿であろう男湯は私のほか1名であったが次々と女性グループが押しかけていた。
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