5 塩の湯温泉 ふれあい館 再訪
新潟の海岸には臭素臭やアンモニア臭のする強食塩泉が多数湧出し強力な地域となっている。フォッサマグナ温泉から県内ずっと続き山形、秋田まで続く湯脈である。中条町にある塩の湯温泉はそれらの中でも西方の湯温泉と並び素晴らしい。75.3度の強食塩泉で総計32540mgという濃厚な湯が掛け流しで使われている。そのためあつ目の浴槽になり入浴感は最強である。特に色が美しい、綺麗な薄墨色である。グレーになっているのは硫黄泉でいくつか見られるが食塩泉では非常に稀である。久しぶりの再訪であるが評価をずっと上げた。匂いも臭素と鼻にツンと来る、アンモニアの濃厚な個性が充満していた。
6 西方の湯 4回目
親鸞上人の巨大像のある不思議な温泉。かつてアンモニア臭が強烈で宗教的な存在と匂いの2つで個性派温泉ナンバーワンであったが、今回は経年変化で、匂いは一般的な弱い物になっていた。それでも高いレベルの話でかなりの良い湯である。しかしあの存在感の大きい湯を経験してしまうと少々物足りない。褐色の強食塩泉である。強い塩味、アンモニア臭と観察した。6月の下旬に新源泉に交換の予定があるとのこと
7 紫雲寺温泉 紫雲の郷
大きなセンター系の温泉施設。総計34890mgという濃厚な強食塩泉が湧出し使われている。臭素の含有が多くBr178mgほかに特記する含有物はI 101mg、NH4 16.3mgなどである。塩の湯、西方の湯系のアンモニアが多いタイプではなく、臭素タイプの組成である。薄褐色透明、強塩味、臭素臭あり。と記録した。巨大石のくり貫き露天風呂が豪快であった。
8 多宝温泉 だいろの湯
かつて湧出時にノッチタンク脇で子供プールで入浴した温泉。そのとき塩分総計を5gほどと感じたが、今回の新しい施設でもやはり同じく濃く感じた。新潟には突然変化のように濃厚な硫黄泉が湧出する。その最強のものが硫黄含有量、単独第二位の月岡温泉であるが、この多宝温泉も凄い硫黄泉が湧出した。火山性の硫化水素型ではなく、硫黄型の緑色になるタイプである。硫黄分は分析では驚異の84.4mgもあるがそれほどの硫黄濃度を感じない。内湯と庭園露天風呂は薄い源泉が使われ、大きな東屋の露天風呂が濃い源泉である。薄い緑透明、塩苦味+たまご味、硫黄臭であった。55.2度 総計1875mg HS71.6 H2S 12.8という素晴らしい分析数値である、贅沢を承知で言うと浴槽が大き過ぎてやや新鮮味に欠けるのが残念である。しかし掛け流しで温泉センターとしては満足な使い方である。
9 分水町温泉 てまりの湯
丘の上にある小さな温泉センター。透明、無味、無臭の清澄な湯である。22.3度の総計1758mg NaCa-Cl泉であるが個性は少ない、循環。
10 MM温泉
源泉
住宅地の中にある源泉。自噴なのであろう、ノッチタンクから2本のパイプを経由して、側溝に湯量豊富に温泉が垂れ流されている。透明、無味、少金気臭の湯が大量に出ている。子供プールにもあっと言う間に溜まった。造成後の広々とした立地で気持ち良い、約30度の湯で入浴してみると快適で楽しかった。このくらいの温度であると入浴後に服を着るとぽかぽかと温かみが感じられ良い気分である。
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