10甲子園旭泉の湯温泉
43.6度 食塩重曹泉(Na-HCO3、Cl)総計1094 650リットル 薄緑色褐色、少重曹味、硫黄臭結構あり、今回阪神で一番硫黄臭があった。良い湯 ほとんど掛け流しのオーバーフロー(ジェット水流のため循環)
入り組んだ市街地のなかにある銭湯温泉。ここは戎湯やこの後現われる、おとめ塚などと同系の温泉で総計1094mgの食塩重曹泉(Na-HCO3、Cl)で43.6度の良い温泉である。650リットルと湯量豊富なのでまず目に入るのが玄関横の源泉掛け流しモニュメントである。この温泉に近づくと下水の側溝に湯気が立ち、さらに掛け流し場所の湯気が冬の夜に目立つ。内湯のほかに山の温泉地のような庭園風露天風呂があり、良い雰囲気を醸し出している。HSおよびH2Sの表記がないが硫黄臭がかなりあり阪神地区では一番感知できた。薄褐色透明のモール系の薄いもので、少重曹味であった。ほとんど掛け流しとも言えるオーバーフローの多い浴槽で新鮮であった。
11大箇温泉
39度 単純泉 650リットル 総計432 露天風呂掛け流し 薄褐色、少金気味、モール藁臭あり 単純泉で総計432とは思えない良さである 新鮮で個性的である。
やはり市街地のなかにある温泉銭湯。39度の単純泉で総計432mgと成分的には薄いが良く個性を発揮しており逆に個性的であるとさえ思った。薄褐色で少金気味、モール藁臭ありと観察した。鉄分の金気が勝っているためであろう。少量でも個性を発揮してくるのである。分析表によるとFeは0.8と極微量であるがHS 0.2 H2S 0.1である。ここも湯量豊富で毎分650リットルという豊富さである。露天風呂が掛け流しで好感した。この2つを体験しただけで西宮、尼崎は温泉郷であるなあと思うほどに満足した。この後に西宮や灘区でさらに多くの温泉が待っていようとは思わない私であった。
12やまとの湯温泉
45.5度 重曹食塩泉 480リットル 総計2730 透明、重曹塩味(塩ウマ味)、無臭。壷風呂掛け流し それ以外循環 湯はなかなかだがスーパー銭湯的で残念
大きなスーパー銭湯的な温泉施設。夜なので駐車場が一杯で順番待ちをしている人気である。総計2730mgの重曹食塩泉で透明、重曹塩味、無臭と観察した。露天風呂はいくつかの浴槽があり循環である。しかし小さな樽風呂のみ掛け流しではないかと思った。Feの2.9mgは濾過されており透明になっているのが残念である。
13双葉温泉
重曹食塩泉 44.7度 総計2443 680リットル 薄褐色透明、塩重曹薬味+渋味+少たまご味、金気モール臭+少硫黄臭。個性一杯に表現されている良い温泉。露天風呂掛け流し多い。厚さ5センチほどの掛け流し湯量は鹿児島か青森に来ているように錯覚した。
普通の銭湯であるが玄関横に大量の湯の掛け流しがあり、冬の夜には湯気が大量に上がり湯量豊富を物語っている。ここの特記する点は露天風呂の掛け流し量の多さであろう。厚さ5センチほどの湯が排水口に渦を巻いて流れ去っているのを見ると、古遠部の洗い場を思い出した。44.7度の重曹食塩泉で総計2443mgである。薄褐色透明、塩重曹薬味+渋味+少たまご味、金気モール臭+少硫黄臭。といういろいろな個性が湯に凝縮されており少ないながらすべて感知できる。たまご味と硫黄臭も分析表の数値に表れていないがはっきりと判る。メインはモールを伴なう食塩泉であった。
14あしや温泉
仮設プレハブ造りの温泉。43度 食塩重曹泉 源泉多量掛け流しで熱い浴槽になっている。熱すぎて観察が良く出来ない。清澄ながら味覚に個性あり香気が少ないのが残念。薄黄色、少塩味+重曹薬味、無臭。
仮設プレハブの施設が邸宅で有名な芦屋にあるというのが不思議な取り合わせである。市営であるがこの仮設で長期間営業されているのは貴重である。突然なくなっても不思議でないので、この湯に入れたのはありがたいと思う。分析表はなく43度の食塩重曹泉(Na-HCO3、Cl)ということが判るのみであった。大きめのカランから湯が豪快に掛け流されており、浴槽は熱い湯になっている。内湯のみの簡素な浴槽がひとつのみである。薄黄色、少塩味+重曹薬味、無臭と記録した。双葉などと同じく2000から3000mgの含有量だと推測した。いったん温泉槽に溜めているのか、またはこの熱さから考えると加熱しているのか?匂いがほとんどないのが不思議であった。
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