温泉/九州の温泉

妙見と金湯、銀湯、栗野岳温泉 霧島と人吉周辺の温泉2(3ページ目)

新川温泉郷の中心、妙見温泉から霧島の大温熱集中地域に向けて行く、野湯や名宿もレポートする。吉田温泉まで行く。

執筆者:郡司 勇

17栗野岳温泉  南洲館 (3回目) 
南洲館の前を通ったのでちょっと寄ってみた。竹の湯は泥湯健在で底に三センチほど黒い泥が沈殿していた。酸性もかなり強い泥湯でパンチがある。濃い黒灰色、酸味、硫黄臭と観察した。別棟の桜湯はマイルドな弱い白濁の単純硫黄泉で総計209mgと薄いものしかしH2S 2.4とH 1.0mgで良く個性が出ている。明礬の地蔵泉も白濁し硫黄臭が強い。あれだけの個性を出していながらH2S 3.2mg H 1.3mgである。つくづく硫化水素型の酸性硫黄泉は少ない成分でよく個性を表現すると思った。


18湯の尾温泉  共同湯(温泉地再訪) 
 旧共同湯は更地になっていた。析出物一杯の浴槽はもうない
以前床に析出物が溜まった共同湯があった湯の尾温泉であるが道路の対岸に改築された。菱刈金山の坑道から湧出する含食塩重曹泉で総計2623mgの温泉である。64度という高温で湧出している。4年半前に改築されたとのことであるが、すでに少々析出物があった。透明、少重曹味、ほぼ無臭と観察した。

19コスモス温泉  日帰り公衆浴場   
湯の尾温泉に向かう道沿いにコスモス温泉という家族風呂併設の温泉施設があったので帰りに寄ってみた。150円で一般浴室も利用できる。透明、無味、無臭で半循環であった。

20吉田温泉 鹿の湯  
吉田温泉は亀の湯に入浴したのみで鹿の湯にも入浴しにいった。分析表では含食塩芒硝重曹泉という記述がある。総計は記されているもののみ合計すると4237mgもある、CO2 は873mgも含有されているが炭酸味はなく、あまり新鮮味が感じられなかった。しかし土類や鉄による匂いや味覚は充分に表現している湯である。薄濁り、重曹エグ味、少金気臭であった。源泉はヌルイので浴槽内で弱く加熱するそうだ。今回は源泉が出ているのみで、加熱はほとんどされていなかった。ヌルメの湯が弱く掛け流しになっていた。鄙びた湯小屋に地下部分が浴槽となっており雰囲気は情緒があって素晴らしい。

21吉田温泉 亀の湯(再訪)  
 強い炭酸健在。
かつてバイクで九州に行ったとき、この湯を最後に東京まで走ったことがある。人吉から湯山を抜け椎葉を通り高森から阿蘇を超え、やまなみハイウェイから別府に走った。関西汽船にのり大阪に着き名阪から東名で延々と帰ったが今は飛行機で1時間強で付く。そのときは九州を去りがたくこの湯の炭酸の効いた入浴感とのんびりした風情が気に入りもう1日滞在したいと思ったほど良い記憶となっていた。数年ぶりに訪れると内装が改修されていたが既に使い込まれたよい風情を醸し出していた。分析表はなかったが、約40度の含CO2 食塩重曹泉と推測した。浴槽は赤褐色に染まり、弱く掛け流しされている。透明薄濁り、炭酸味+エグ味、炭酸臭であった。特に味覚にしっかりと残る炭酸味が大きな特徴であった。番台に女将さんがいるが料金を聞くと無料で良いという、開放しているようだ。しかしここでも寸志として200円置いてきた。
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