温泉/関東の温泉

テレビロケ同行取材 塩の湯、元湯ほか 塩原那須8湯(2ページ目)

フジテレビより取材の申し込みが入り塩原に行った。ホームページで原稿を書いている私の取材風景を、ドキュメントにする。12月1日の深夜放映のEZTV

執筆者:郡司 勇

4塩の湯温泉(温泉地再訪)  柏屋 

塩原塩の湯温泉は塩原で新湯、元湯と同じく山に入った立地の温泉で塩釜温泉街より細い道を渓谷に沿って登って行く。昔は1車線のつづら折りの道ですれ違いが出来ないほどであったが改修され良い道となった。深い渓流に沿って3軒の宿があるが現在は柏屋と明賀屋の2軒である。明賀屋の建築は素晴らしく日本に残るアールデコ建築屈指のものであろう。さて隣の柏屋も入母屋の旧館は良い造りである。この宿は男女別の大浴場の内湯があるがその他4ヶ所の貸切り露天風呂があり、日帰りは不可である。渓流沿いの「らいていの湯」和室の東屋に露天風呂が貫入している珍しい「きりの湯」ほか「かわせみの湯」「かもしかの湯」がある。傾斜地に立ち対岸の緑の山や渓流が美しい温泉である。圧巻は「らいていの湯」で階段で深い谷に下って行く。川岸にたどり着くと両岸が狭まり岩と緑色の淵が美しい景勝地に川に開放された露天風呂がある。明賀屋の露天風呂の少し上流に渓流に面して配置されている。またこの斜面には古い木造の旧旅館があったものと思われ(実際明賀屋のものは残っている。)その建築を利用した和室の個室に露天風呂があるという「きりの湯」が違った情緒で良かった。大きめな露天風呂に適温の源泉が多量に使われ客室の欄間や床の間などを見ながら入る露天風呂という不思議な温泉であった。薄褐色、塩味、土類臭という温泉である。


5野湯  

塩原圏内の山中にある野湯で渓流に突然存在する源泉なので発見が困難である。この度野湯の第1人者である896氏に教えてもらったが現地ではどこが温泉なのか判明できずに30分ほどの捜索時間がかかってしまった。その渓流を越える橋からの林道は荒れていてレンタカーのマーチでは脱出出来なくなる不安があり徒歩でアプローチした。迷わずに行けば10分ほどの下りであろう。渓流に岩の割れ目があり湯が多量に湧出している。そのうち2割ほどが先人の加工でホースによってブルーシートに引かれている。手を入れてみると入浴不能の熱さで横に流れ出た地点が適温の浴槽となっている。ここの落ち葉、枝をどけてみると砂地の底で過去には浴槽として使われていたのであろう、適度な入浴施設が出来あがった。入浴していると温度に慣れてきたのでホースをこちらに向けて源泉を足した。源泉をはずされたブルーシート側は冷めて適温になった。こちらはずっと源泉が入っていたので析出物が多く赤褐色の酸化鉄が多量に舞い赤い湯となった。透明泥濁りの浴槽と2色の野湯ができあがった。さて湯は単純泉または重曹泉(NaHCO3)で透明、少重曹味、金気臭であった。総計は1000前後であろう。この温泉は到達による充実感がその大半を占めるものであるが、湯の温度もあり肩まで浸かれる野湯として良い評価としたい。

6塩原塩釜温泉 八峰苑   

テレビで最近、渓谷の貸切り露天風呂が放映され美しいロケーションだなあと思っていた温泉。以前温泉仲間の藤田さんの報告もあり立ち寄った。HP「ちょっと温泉」の森さんによる日帰り不可の報告もあったので駄目元で訪問するが、ご主人がオールアバウトのHPで私をご存知でOKとなった。インターネットを活用されており次々とチェックインする客はネットを見てきましたと申し出ていた。なにか特典があるのだろうか?湯は総計1607mgの重曹泉で透明、少石膏味、少湯の香といった清澄な温泉であるが掛け流しで使われており甘湯沢の箒川への合流地点で美しい川の流れに沿った露天風呂は抜群のロケーションである。土曜日の忙しい時で申し訳ない、先客の順番待ちをした後に速攻で入浴した。そのためこの露天風呂に手帳を忘れ再度19時過ぎに那須より戻ったのが痛かった。
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