温泉/北海道の温泉

温泉垂れ流しのデパート登場 釧路湿原の温泉3

釧路湿原の湯3は知床や標津、尾岱沼から始まり一気に空港の近く阿寒まで戻ります。最後の雄阿寒温泉跡は大量の湯が流れ放しになっていて壮観でした。

執筆者:郡司 勇


釧路湿原の湯3は知床や標津、尾岱沼から始まり一気に空港の近く阿寒まで戻ります

1養老牛温泉(温泉地再訪)  からまつの湯  
  H2S臭がなかなか良い   

養老牛温泉は北海道在住の時にホテル太一に入浴したのみで既に記憶がそうとう薄くなっていた。今回廻ってみて外観から判断すると「花山荘」が良さそうである。さて別源泉のカラマツの湯に入浴しようと訪問した。川沿いの露天風呂であるがすぐ横に源泉があり熱い湯が流れてくる。浴槽の湯は45度ほどでかなり熱く湯口の注ぎ具合で激熱の部分があるので注意して入らないといけない。さて湯は良好な単純硫黄泉(推測)で透明、無味、焦げ硫黄臭というもの。薄いものであるのでこの硫黄臭が飛んだら個性がなくなってしまうと思われる。硫黄臭は薄いがH2Sの本来のもので火山性の温泉に来たように感じる本格的なものであった。

※ 武佐温泉   源泉漏れなし
 昔は開放浴槽があったそうだ 道道より100mほど林の中

2川北温泉(温泉地再訪) 鉄の湯       
  緑褐色の強食塩泉

川北鉄の湯は鉄工所の経営する温泉施設である。湯気抜きのついた共同湯の外観でシルバーのトタンの外壁が近代的であるが建築は昔ながらの共同湯のような形態である。浴槽が面白い、小判型のステンレス浴槽が中央に1ヶ所あるのみの施設である。湯は土類強食塩泉の49.4度で総計17280mgというもの。Na3842 Ca2262 NH4 1.7 Fe 1.4 Cl 9513 SO4 1358という立派なものである。緑褐色濁り、塩苦味、少金気臭と記録した。わずか1.4mgの鉄がよくでていて熱い湯がカラン自在でたいへん気に入った。味覚も強い塩味に苦味が混ざり強力な印象を残した。

3羅臼温泉 熊の湯(再訪)         
白濁した硫黄泉で宿より良い、塩味もしっかりしている。
激熱 

羅臼温泉の熊の湯は久しぶりだ。湯の温度が激熱であることも変わりなく存在していた。ここの浴客は意地っ張りで自分たちは激熱で入れず縁に座っているが加水は一切不可というものである。冬はよいかも知れないが夏にあの高温は非現実的であると思う。熱い湯に慣れている私でも10秒と入っていられなかった。(^^ゞしかし湯は羅臼温泉の2つの宿、第一ホテルと知床観光ホテルの湯に比べここの湯が一番良かった。高温の源泉口より露天風呂に注がれているが47度くらいある。透明やや白濁、塩たまご味、硫黄臭というもので味覚から判断すると5グラムほどの塩分でしっかりとした硫黄臭があり素晴らしい源泉である。翌日朝にも再訪した。

4羅臼温泉 羅臼第一ホテル  弱い白濁熊の湯よりうすい

湯の外観は同じようなやや白濁であるが熊の湯のような塩味がしない。薄白濁、無味、弱い硫黄臭と観察した。

5羅臼温泉  知床観光ホテル泊    
さらに薄い

素泊まりは1000円程度のライダーハウスもあると聞いていたが、ここで泊まれるか聞くと4,000円とのことで、疲れていたので泊まった。やや鄙びた宿で広い内湯がある。ここも含硫黄食塩泉で熊の湯より薄い。透明、無味、湯口焦げ硫黄臭あり。と観察した。この匂いは仄かなものでHSではなくH2Sと思われる。浴槽ではすぐに消え去ってしまう弱いものであった。22時半終了。

 
6セセキ温泉   
  温い食塩泉  以前見学のみなので再訪

海岸にある野湯で水無海岸温泉などとともに有名な温泉。以前バイクで来たときになぜかパスしてしまったので今回入浴しに行った。小さな浴槽風の湯溜まりの底よりヌル目の食塩泉が湧出している。時折泡も立ち昇ってくるので源泉浴槽であるのはわかるがあまりそそられない。新鮮なのであろうが湯が温いのと海水がやや浸入しているのか新鮮味が感じられない。透明、塩味、微硫黄臭と記録した。但しロケーション的には絶景で写真にすると最果ての海岸の温泉といった風景が非常に良い。フォトジェニックな温泉であった。

7相泊温泉      
硫酸塩泉と推測  以前見学のみなので再訪

海岸にある足元自噴の温泉で1年限りの仮設小屋を架ける温泉。
木の香りのする新しい材木と青いビニールシートで覆ってあり風情はない。しかし39度ほどの湯が湧出しており深さもあるので入浴感はセセキよりずっと良い。観察では含食塩芒硝泉と推測する。透明、少塩味+芒硝苦味、無臭であった。湯に入っているとテトラポットとその奥に海がわずかに見える。波の音がして旅情を感じる。ここは夕方や夜がよいであろうと思った。
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