群馬の湯1の続きです。強力な温泉が湧出しました。
日本一と思われる重曹泉で湧出量が少なく貴重なものです。
6神流川温泉 白寿の湯 強食塩泉 濃厚 掛け流し
赤い湯が多量に掛け流され、褐色の析出物が多量に付着している浴槽が素晴らしい。一般的な日帰り温泉センターの外観ながら湯が個性的で目が醒めるように興奮した。特に露天風呂は源泉が床全面に舐めるように掛け流され赤褐色に染まっている光景をみて加賀井温泉を連想した。湯は36.3グラムの濃厚な食塩泉である。温度が25.4度、毎分130リットルというのにそのまま加熱して掛け流しされているのは全国でも最良の使い方で経営者の見識と潔さに敬服する。赤褐色、塩甘味、ほぼ無臭と観察した。加熱の際に匂い成分は飛んでしまうのであろうと推測するが、ここの良さは匂いが少なくてもそれ以上に充分に伝わってくる。Caカルシウムが比較的少なくHCO3重炭酸が多いのでまろやかな味覚となっている。そのため成分総量ほどには濃度を感じない。析出も少ないながら色の濃いもので温泉好きにはこたえられない赤褐色に染まっている。温泉の色は濃い赤褐色で鉄分は11.6mgながらここを見ると数多くの温泉センター系で除鉄されているのが痛恨極まりないと再認識させてくれる。
7鮎川温泉 金井の湯 重曹食塩泉 濃厚 循環
新築の日帰り温泉センター。25度の強食塩泉とのことであるが浴槽は白湯であり内湯の一部に源泉浴槽なるところが設置されている。薄白濁、塩甘味、無臭の循環風呂である。しかし分析内容が不明であるが八塩温泉のような濃い甘味が良いと思った。この推測であると重曹の濃い食塩泉だと思われる。弱いがすべすべもあり重曹の特徴も出ていた。露天風呂に行くとこちらも源泉浴槽になっていて少々源泉を加湯しながら循環されていた。渓流の風景が美しい背景となって落ち着くロケーションであるが、大人気で客がたいへん多く、混んでいたのが残念であった。
8吉井温泉 牛伏の湯 強食塩泉 循環
ここも強食塩泉ということであるが露天風呂は加水で内湯が良い。透明、塩苦味、無臭である。しかし循環であろうか?新鮮味が少なく思われた。
9妙義温泉 長寿の湯 総計45530 重曹泉日本一か?
つるつる強し 濃い重曹味、のどがひりひり、弱い白濁、循環
ここは大きなホテルで鉄筋コンクリートの10階以上の高層ホテルである.
湯の評価は80点であろう。16.2度の含食塩重曹泉で総計45530mgと41570mgの2つある。いずれもHCO3の含有量が見たことも無い数値で24225mgと22271mgと強力な値となっている。「薄めています」と入浴前に言われたが、入ってみると薄めていても、強いつるつる感でさすがであると思う。この地域の湯は磯部がこの系統の濃い重曹食塩泉の筆頭だと認識していたが、ここの出現でNO1は大幅に引き離されてしまった。また磯部の加水には辟易しているので期待も高まったのであるが残念ながらここも例に漏れず加水であった。しかし飲泉するとこの湯の実力がよく理解できる。薄い塩味の中にある重曹味の強さは強力で、家で重曹で実験したときの感触を思い出した。5倍くらいに加水されていると思われるが、天然にある温泉のなかでこれほど純粋な重曹の味は特筆に価するであろう。循環加水で匂いはほとんど消えているが薄めても強力な味覚の湯は驚きである。2000mの掘削とのことで湧出量は21.8リットルという少量である。しかし日本一の重曹泉として温泉好きのわがままかもしれないが源泉に入りたいものである。どんな湯であるか想像するだけでも楽しい。
施設は露天風呂のほうが濃く5倍加水ほどで、妙義山の眺望が美しく絶景の露天風呂である。内湯は10倍加水ほどか?さらに薄めている。湯は弱い白濁、重曹味強し+弱い塩味、少薬臭。つるつる強しと観察。
10妙義温泉 鶴亀の湯(長寿の湯と同源泉)
循環、緑色 露天風呂は加水
地元のひとの話だと長寿の湯、鶴亀の湯、それぞれの内湯、露天風呂の計4ヶ所の源泉利用量はその日によって変化するとのことである。本日は長寿の湯の露天風呂が一番濃かったが次に鶴亀の湯の内湯が濃かった、しかし循環が激しく使い古された疲れた湯であったので残念。その内湯は緑色透明になっていて、濃い重曹泉の片鱗を見せている。露天風呂は妙義山の真正面で峨々たる山容が見え景観は最高に美しい。しかし白湯に近い加水である。湧出量に見合った浴槽の規模では小さすぎるのであろうが、強い循環の内湯もひどいし、無限大加水の露天風呂もひどいという八方ふさがりの温泉施設である。こんなことを書くのも日本一の重曹泉が残念でならないからであり再考していただきたいからである。湯巡りのショックであった。