横浜の港南区,南区,中区の温泉銭湯9箇所に行ってきました。ほとんどが純重曹泉で、その泉質の特徴は有機物(COD)と重曹の量でうまく表現されると考えられるのでまずそれを記します。
1.上大岡桜湯
総計969 重曹832 有機物13.3 メタ珪酸65.3
2.別府温泉
総計1043 重曹910 有機物151.0 メタ珪酸 59.9
3.中島館
総計1379 重曹1267 有機物278.0 メタ珪酸 61.2
4.若宮湯
総計1410 重曹1284 有機物 未記入 メタ珪酸 62.3
5.第一七福湯
総計2593 重曹 未記入 有機物 325 メタ珪酸 66.5
6.鎌倉館(ここは含食塩 CL 221)
総計 約3000 重曹 2104 有機物 364 メタ珪酸120.3
7. 永楽湯(ここは含食塩 CL 130)
総計 1756 重曹 1371 有機物 150 メタ珪酸59.9
8. 利世館 (ここは含食塩 CL 134)
総計 1393 重曹 1088 有機物 32 メタ珪酸66.3
9.末広湯 (分析表なし)
黒褐色12センチ、弱い甘味、無臭で8の利世館とほぼ
同系の浴感を得た。
6. 7.8以外は純重曹系でK.Ca,MgやClなどは一桁または多くとも20までである。ややつるつるを感じる湯はCO3イオンが20前後の若宮湯、鎌倉館である。しかしこれらで最も個性を発揮しているのは有機物(COD)であろう。若宮湯3センチ 第一七福湯 2センチ 鎌倉館2~3センチと有機物の含有にほぼ比例して濃くなっている。
以前第2草津湯にてここが南区でも濃いほうとの話しを聞いたが(COD207)12センチであった。ここでの紹介の若宮湯が「濃いよ」と言われたとおり 3センチとかなりの濃さであった。これらは鶴見の松の湯(COD438)で特徴的であった刺激臭ではなく、若宮湯と第一七福湯にては甘い香りが特徴的で有機物の違いを想像できた。
若宮湯が鉄筋コンクリートビルの1階と、利世館がコンクリート打ち放しの現代建築であった以外は木造の古い造りで高い格天井の脱衣の銭湯である。南区はよく古い雰囲気を残していてうれしい界隈であった。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。