簡単豪華！ダッチオーブンでローストビーフ

さて今回は、ダッチオーブンでローストビーフを作ります。繰り返しになるかもしれませんが、ダッチオーブンは手間隙かけずにおいしい料理を作りたいという、忙しい人たちの救世主。これがアウトドアの世界で流行っているというのは、せっかく野外に来たというのに、料理教室じゃあるまいし、食事作りばかりに時間を使うのはもったいない、というアクティブなお父さんたちの不満が背景にあるのでは、と思います。

ダッチオーブンは、アクティブパパの味方です！

せっかくのアウトドア、遊びに料理に全力で！

僕がよく家族で出かけていたときにも、なんだか野外料理は男の役割、みたいな迷惑なムードが漂っていて、得意でも好きでもない料理をしかたなくやらされていた記憶があります。

特に夕飯の時間あたりは、絶好の釣りタイム。夕マズメの、その時間帯のために河原で長い時間待っていたといってもいいくらいの、ゴールデンタイムなのです。

細かいこといいますが、大気と水温の差が少なくなると水生昆虫たちがいっせいに活動を開始します。流れの底の石にしがみついて暮らしていたトビケラやカゲロウは、夕暮れになって気温が下がり始め、太陽で温められた川の水温との差が一番少なくなるときを待構えていて、その瞬間を逃さず水面に上がり、背中を割って羽化した後、飛び立つために羽を乾かしながら、ヨットのように川面を流下します。それが魚たちにとっては絶好の食事タイム、そして釣り人にとっても最高に胸がときめく、至福の時なのです。

そんな大切なときに橋の上から子どもたちが「パパァ～、お腹すいたよ～、ご飯作ってよ～」と叫ばれ、何度無念の涙を呑んだことか。後ろ髪を引かれながら、家族を養うために魚たちがパチャパチャとライズしている川を後にして家族のところへ帰り、面倒くさい料理を作らなければならなかったのです。そんな心のこもっていない料理が美味しいはずもなく、不満と不評の中で気まずくキャンプの夜は更けてゆきました。

肉を丸ごと喰らう！アウトドアならではの豪快料理です

そこに現れたのが救世主、手抜き万能鍋、ダッチオーブンだったのです。前置きが長くなってしまいました。アウトドア料理の中でも、見た目に豪華、かつ作業はほとんどなし。奇跡の逸品、ローストビーフ作りです。


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