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フェリーの代わりに貨物船が使える!(2ページ目)

もうすぐ年末年始の大渋滞シーズン。目的地でマイカーは使いたいけど、渋滞はイヤ。それなら、マイカーを貨物船で運んでしまうという手があるんだ。

執筆者:上田 泰久

南の島でもマイカーが使える!


次に、料金以外のメリットを考えてみよう。
■フェリーで行けない場所へも運航している
プリンス海運の場合、このほかに那覇や石垣島への便も利用できる(料金については要問い合わせ)。なにも南の島まで行ってクルマ使わなくても、と思うだろうけど、2.3日程度ならともかく、ある程度の期間滞在すると、結構足に不自由するもの。キャンプなど荷物が多ければなおさらだ。かといって、それほど長距離移動するわけじゃないのにレンタカーを借りっぱなしにするのもお金の無駄だし、いちいち借りたり返したりするのも面倒だからね。

■目的地への移動のために体力を使わなくて済む
全部運転して長距離を移動すると、ドライバーの交代要員がいなければかなり負担になるもの。ありがちなのが、休みが残っているうちに早めに帰宅して、1日くらいは自宅で休養、というパターンだけど、みんな同じこと考えてるから、休みが終わる2日前あたりは大渋滞。結局さらに疲れ果ててしまう。荷物を積み込んだクルマを貨物船で運んでしまえば、最終日までのんびりして、身軽な状態で帰れるから、よっぽど体力的に楽なはず。

■クルマでの移動と違い、移動途中での天候を心配しなくてもいい
目的地が四国や九州で雪の心配がないのに、そこへ行くまでのルート上で雪対策をしなきゃならないのってばからしいでしょ。たとえば名神高速の関ヶ原あたりや、中国道など、天候の悪化でいきなりチェーン規制なんてこともあるからね。船の場合は、台風シーズンでもない限り、大きく遅れたり運休したりすることは少ない。

■予約が楽
あまり知られていないから、利用者は少ないのだ。いきなり港に持っていて運んでくれというのは無理だけど、1週間前に連絡すれば、まず積めないことはないとか。

「裏技」だけにデメリットもある

もちろん、いいことばっかりじゃない。貨物船の個人利用はまだまだマイナーな存在だ(実際、トラブル対応が面倒なので扱っている船会社は数少ない)から、従来の交通手段とは勝手が違うことも多い。

■スケジュールや運航ルートは要問い合わせ
基本的にはビジネス向けなので、フェリーなどのように時刻や料金がネットで一目瞭然、なんてのは期待できない。実際に自分が行きたい場所に、運びたい日の便が運航しているかどうかは電話で問い合わせてみるしかないのだ。

■休みの時は運休してしまうことも
これって根本的な問題じゃん、という気もするけど、便によっては、年末年始やお盆などで運休してしまうこともある。これも問い合わせてみるしかない。

■対応が不慣れなことも多い
あくまでメインはビジネスの輸送。そのついでに運んでもらうものなので、港に行けばしっかりした窓口があるというものじゃなかったりする。利用するなら、予約をした時の相手に持ち込む場所や時間、便名、到着する港の埠頭や連絡先などもしっかり聞いておくこと。

■保険はあるが積んだ荷物までは補償されない
先にあげた貨物船の料金は、保険料込みのもの。移送中のキズなどはこれで補償されるけれど、中に積んだ荷物までは補償の対象外。ほとんどの船会社が一般客を扱っていないのは、このへんのトラブルを敬遠してのものなので、それを知った上で利用したい。一般客に対応している船会社でも、高級外車だと断られることがある。

旅の目的に合わせて有効に利用しよう


結論として言えば、貨物船を使うのが有効なのは
1.遠隔地、またはドライブでは行けない島などの目的地でマイカーを使いたい場合
2,たくさんの荷物を楽に運びたい場合
3,遠隔地で1週間以上滞在し、その期間中の足としてマイカーを使いたい場合

こんなところだろう。自分の旅の目的に合っているかどうか考えた上で利用しよう。
               ●問い合わせ プリンス海運 03-5419-7227
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