ドライブ/ドライブ関連情報

伊豆でひと足早い春を味わう

首都圏よりひと月以上早く花見が楽しめる、南国伊豆。日帰りや1泊2日の気軽な小旅行で、木枯らしの町から脱出! 暖かな黒潮が運んでくる春景色の中へ飛び込もう。

執筆者:上田 泰久

都内ではキンキンに冷えた朝を迎える2月から3月、まだまだウインタースポーツに燃えたい季節だけど、ほんの少し遠出した伊豆半島ではもう春の盛り。気分を変えて一足早いお花見ドライブなんでどうだろう。

インドからやってきた熱海の早咲き桜

熱海桜
糸川沿いの熱海桜。原産地では上を向いて咲くけれど、日本では寒さのために下を向いて咲くそうだ
まずは熱海。すぐに思い浮かぶのは梅園だけど、最近知られてきたのは「熱海桜」。中心部の糸川沿いや海辺の公園では、1月下旬から2月にかけて濃いピンクの花を下向きに咲かせている。これ、もともとは日本の桜でなく、なんと紅茶で知られるインド・ダージリン地方原産というから驚きだ。最初に植えられたのは明治時代で、場所によってはかなり大きな木もあるから見応え十分。花を見上げつつ、日だまりの温泉街をそぞろ歩きするのもいい。


メジロが遊ぶ伊豆海洋公園の寒桜


伊豆海洋公園
海に向かってスタジアムのように花壇が広がる伊豆海洋公園。春早くからガザニアやアネモネ、菜の花が咲き、温室内ではブーゲンビリアが季節を忘れさせてくれる
次は海沿いの国道135号を南下して、城ヶ崎海岸の北にある伊豆海洋公園へ。ここは海を望む花壇が広がり、菜の花やガザニアなどが早春から花盛りになる場所。敷地内には寒桜がたくさん植えられていて、こちらも1月から2月にかけてが見ごろ。周囲は緑に囲まれているためかメジロがたくさん集まっていて、花の中で大騒ぎしながら蜜を吸っている姿に出会えるはず。


偶然発見された早咲き品種の河津桜


河津桜原木
今も元気に花を咲かせている河津桜の原木。カンヒザクラとオオシマザクラの自然交配種だそうだ
さらに南へ足を伸ばせば、早咲き桜の中でも全国的に知られている河津の河津桜。昭和30年代に地元で偶然発見された品種が、今では河津川沿いに見事な桜並木となっている。実をいうとこの河津桜、TVや雑誌の企画で春景色を撮影するときによく使われていて、僕も何回かドライブ記事のタイトルバックを撮影している。熱海桜と同様、ちょっと花の色が濃いので知ってる人には分かっちゃうんだけどね。

早咲き桜の名所だけに、2月から3月の花の時期には連日のようにイベントが行われ、ライトアップも実施。当然人は多いけれど、そのにぎやかさも花見の楽しさのうち。河津では各地に植えられているので、地元の人に聞けば静かな場所を教えてくれるかも。また、川沿いの桜が盛りを過ぎていても、山の方にさかのぼっていけば満開の木がきっと見つかるはず。

そしてもうひとつ、最後に紹介する早咲き桜のスポットは南伊豆町だ。河津からさらに南下して下田市街を過ぎ、下賀茂温泉への分岐を右に曲がれば、青野川沿いの桜並木はすぐそこ。約20年前に移植した河津桜が大きく育ち、年を追うごとに見事な春の眺めを見せるようになってきた。町でも「みなみの桜と菜の花まつり」としてイベントに力を入れていて、近くには広大な菜の花畑も作られている。

遠出といっても、東京や名古屋方面なら、伊豆は1泊すれば余裕。熱海までなら日帰りだって楽勝だ。寒いからって家の中で春を待ってるだけじゃなく、週末には季節を出迎えに行こう。


関連サイト


伊豆海洋公園・城ヶ崎みはらしガーデン
河津桜まつり情報局
みなみの桜と菜の花まつり
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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