日本語って曖昧語?
日系企業独特のしきたりに戸惑う シンガポール人も多いんだとか…… |
―― 仕事上での日本人の特徴で何か感じられる事はありますか?
ビジネスシーンで日本人から「検討します」と言われた場合、やんわり断られたと考えた方がいいですよね。でも、シンガポール人をはじめ外国人は普通「検討します」と言われると、そうなんだ!前向きに検討してくれるんだ!と喜んでしまうと思います。
―― 確かに日本語は曖昧な表現が多いですよね。
例えば「今後ともよろしくお願いします。」という言葉。これは、英語では無いですね。いつ、何を、どのようにお願いするのか、英語ではもっと具体的に表現します。
―― 逆に日本語の良いところは?
相手を気遣いながらの会話がスムーズにできる言語だと思います。日本語を正しく、美しく使えれば、自然と思いやりのある表現ができる、それが日本語ですね。僕たちシンガポーリアンはストレートです。思ったことをはっきり言うので、日本の方からみるとキツイと思われるかもしれませんね。でも裏は無いのでわかりやすいとも言えるかな。
―― 日系企業の社員ならではの苦労があれば教えてください。
接待が辛いですね(苦笑)。僕はお酒がそんなに強い方ではないし……。まだ部署の中では一番若いので、飲み会でも幹事を任されることが多いんですよ。お店選びから予算設定まで、結構大変な作業です。上司が酔いつぶれてしまった場合、家まで送り届けるのも僕の仕事。だから、最後まで気が抜けない。その労力を本来の仕事に注込めればもっと成果があがると思うのですが。
―― 日本人ビジネスマンと接していて「すごい!」と思う点はありますか?
時間厳守の精神。時間を守るという習慣が徹底されていますよね。その点は、すごい!といつも感心しています。シンガポーリアンはアバウト。日本の人たちからみたらいい加減にうつる事も多いかもしれませんね。
―― 日本人は働きすぎだと言われていますが……
確かに日本人は働きすぎだと思う。仕事はもちろん大切だけど、一番大事なのは家族です。僕だけでなく、ほとんどのシンガポール人がそうだと思う。特に日本の男性は忙しすぎ。飲み会にゴルフにと残業以外にも色々予定があって家族と過ごす時間が少ないのではと心配してしまいます。
―― マイケルさんも職場の人と仕事以外でのお付き合いってありますか?
僕も休日なのに上司に誘われることがよくあります。これは断れない雰囲気だぞ、という時以外は、僕の場合はお断りしています。皆良い人たちばかりですが、休みの日まで職場の人と一緒にいたく無いですしね(笑)。もちろん上司は日本人ですが、僕は自分のスタイルを通しています。「付き合いの悪いやつだな。」と思われているかもしれませんが、気にしません。僕はシンガポール人ですから。でも日本人の同僚は、どうやら断っていないみたいですね。大変そうだなぁ……といつも思っています。
―― 最後にこのサイトをご覧になっている皆さんに一言お願いします。
はじめにも言いましたが、僕達の世代には日本に憧れていたり、日本人に好意を持っている人たちがとても多い。シンガポールには沢山の日本人が住んでいますし、日本人旅行者も多いので、もっとコミュニケーションをはかっていきたいですね。
~今回は、シンガポーリアンのマイケルさんに「日本人」「日本語」をテーマにシンガポール人との違いも含めお話を伺いました。皆さんもシンガポールに行かれた際は、ぜひ気軽にシンガポーリアンに声をかけてみてくださいね。ちなみにシンガポールでは、片言の英語が話せれば特に問題なく旅行が出来ますよ!~
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