ロンドン/ロンドンのグルメ・レストラン・カフェ

ロンドン下町発、究極のB級グルメ(2ページ目)

今回は、究極のロンドン下町B級グルメをご紹介します。食材は、日本人にもおなじみの「ウナギ」。ベッカム夫妻もファンだという、南東ロンドンの老舗を訪ねてみました。さて、お味はいかに?!

朝霧 まや

執筆者:朝霧 まや

イギリスガイド

究極庶民の味、シンプルメニューをごらんあれ!

メニュー
レトロな感じのメニュー・ボードもいい味出してます
ここでの注文はとても簡単! メニューは「ウナギのシチュー&マッシュポテト(stewed eels and mash)」、「ウナギのゼリー寄せ(jellied eels)」のウナギ2種類に、「ミートパイ(pie)」と付け合せの「マッシュポテト(mash)」の組み合わせバリエーションしかないのです。

今回は王道の3品、ウナギのシチュー&マッシュ(3.10ポンド=約398円)、ウナギのゼリー寄せ(2.85ポンド=約366円)、パイ&マッシュ(2.50ポンド=約321円)を頼んでみました。

カウンター越しに注文して同時に支払いを済ませると、1分ほどで料理が出てきます。まさに究極のファスト・フード! 基本的にすべてセルフ・サービスなので、ナイフやフォークなどのカトラリーはカウンターの脇のトレイから必要な分だけを取り、空いている席についていただきます。

※2010年9月14日現在の為替レート 1ポンド=約128円

これがウワサの(?)ウナギゼリー!

ジェリード・イール
これがウナギのゼリー寄せ、ジェリード・イールズ(2.85ポンド)。ゼリーがキラキラ涼しげです
さて、いよいよウナギの登場です! まずは、「ウナギのゼリー寄せ」から。ゼラチン部分がキラキラと光ってきれいですが、どうも食欲はあまりそそられない見かけ……?

作り方はとてもシンプル! ブツ切りにしたウナギに下味をつけ、1時間程度茹でて冷ますだけ。ゼラチンを加えることもありますが、ウナギから出るゼラチン質で、冷ますと自然に固まるのだそうです。冷蔵庫で一晩置いて、出来上がりです。

臭みはほとんどなく、プルっとした食感に程よい脂肪分が優しい口当たりです。そのままでも美味しいですが、唐辛子入りのモルト・ビネガーをかけると、後味スッキリで美味しくいただけます。

 

温かなウナギのシチューでお腹いっぱい

イール&マッシュ
あたたかいウナギ、イール&マッシュ(3.10ポンド)
ふた皿めは「ウナギのシチューとマッシュポテト」です。温かいウナギシチューは、冷たいゼリー寄せとは違った食感と味わい。付け合せのマッシュポテトは、ほんのりと自然な甘さで、シチューのほのかな塩味とは、絶妙なコンビネーション。シンプルだけれど、温かくお腹いっぱいになれる優しい一皿です。

ウナギシチューの味を決めるのは、鮮やかな黄緑色のソース、「リカー(liquor)」です。パイ&マッシュ屋さんにおけるリカーは、ラーメン屋さんのスープに匹敵する存在。それぞれのお店にオリジナルのレシピがあり、この味の良し悪しでお店の人気が決まります。

もちろんマンゼズのリカーもオリジナル。創業以来、秘伝のレシピが守られてきました。パセリがたっぷり入った、とろみとコクのあるリカーです。ウェブサイトでも自画自賛しているとおり、ここのリカーは他店とは一味違います!

シチューに入っているウナギも、ゼリー寄せと同じくブツ切りです。骨は残ったままなので誤って飲み込まないように気をつけて!
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます