ワインができるまでの過程を見てみましょう
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オーナーのリセーンさん(左)とパートナーのジョニーさん(右) |
ワインを輸出するいわば「ワインを人に近づける」一般的な流通に対し、ワインが生まれた場所に人が集まるという「人がワインに近づく」発想でワインを生産・販売する「The 8th Estate Winery」。
カナダ人オーナーのリセーンさんは、ふるさとカナダでこのビジネススタイルを思いついたといいます。香港という土地を選んだ理由は2つ。ひとつは、2008年の酒税撤廃によるワインブームの今が最高のタイミングだから。もうひとつは、香港の気候です。「ブドウの栽培にこそ不向きだけど、香港の暖かさはワインを醸造するのに適しているのよ」と話します。彼女はワインに対する確かな知識と舌を持ち合わせるパートナー、ジョニーさんとタッグを組み、世界から質の良いぶどうを取り寄せワインを醸造することにしました。
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果汁だけになったブドウは醸造室で寝かせられます。酸化し難く防腐剤を必要としないPh3.0~3.5に落ち着いたものを瓶詰めにするのだとか |
彼女たちが、ワイン作りに動き出すのはブドウの収穫期前である夏。経験が深いジョニーさんは、夏になるとおおよそその年のブドウの出来を判断でき、その時点である程度品種を絞り込みます。秋には収穫したブドウを取り寄せ、冬に醸造するというのが大筋の流れです。
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現在ここで使われている樽は、アメリカ、フランス、ロシアの良質なオーク材を使ったもの |
秋に収穫されたブドウは、鮮度をキープするために2時間以内に凍らせられます。ワイナリーに届いた時点で解凍し、果実を潰し、発酵させ、マシンで果汁のみを搾り出し樽詰めされます。ジョニーさんいわく、特に樽に入れる工程はとても重要で、生き物のように樽の中で育てることでほのかに木の香りが移り、味に丸みが出てくるのです。
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ワイナリーにはバーも設けられていて、ワインを味わうこともできます |
こうしてできたワインは、1年間で6万本販売されます。赤、白、デザートワインのほか、好きなブドウを選べるカスタムメイドワインもあります。値段は$195~245で、購入方法は、ワイナリーに直接出向くか、オンラインで注文できます。希少な香港メイドワインをいちはやく味わってみませんか?
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the 8th Estate Winery- 所在地:Unit 302, 3/F, Harbour Industrial Center, 10 Lee Hing St, Ap Lei Chau, HK
- TEL:+852-2518-0922
- 問合せ先: info@the8estatewinery.com