文章 : 岩野 睦(All About Japan「香港」前ガイド)

単に「肉」といえば…

料理のメニューを覗いてみる。たとえば、肉絲炒麺。肉の千切り焼きそば、なのですが、皆様はこのように「肉」とだけ、何の肉か指定されていなかった場合、どの肉を思い浮かべますか?

香港では(いや中国本土でも台湾でも)「肉」とだけしか書いていないメニューにしょっちゅう出くわすのです。

さあ、何の肉なのでしょうか?

中国語で単に「肉」というと、それは実は豚肉を指すのです。豚肉こそが中国の食卓に上がる最も基本的な材料のひとつとして、「肉」と省略して名乗ることを許されている、といえるのです。

ちなみに牛肉、鶏肉はそれぞれ使用部類や切り方によって言い方は代わるのですが、必ず「牛」「鶏」という漢字がメニューに登場します。

豚肉と強調したい場合は?

さあ、ここでまたひとつ、豚肉を「豚」であると強調したい場合は、なんと「猪肉」と表記します。「豚」ではなくて「猪=イノシシ」。少し食べるのにためらいがちになりそうなメニュー?

低水準なイスラム諸国出身の家政婦さんの給料

外国人家政婦さんが人口の数%を占める香港では、約6万円強で住み込みの家政婦さんを雇うことが出来ます。出身国によってその給与相場が決まっています。イスラム諸国出身の家政婦さんたちの給料は、さらに低水準で抑えられています。

こんな理由も関係?

なぜでしょう?英語を話す人が少なく、意思疎通に苦労するという理由もあります。

それと、宗教上の理由で豚肉に触れたり、食べたりすることのない彼女たちを雇うと、代表的な中華料理に欠かせない豚を食べることが出来ないから。そう敬遠する人が多いからと聞きます。

そんな、身近な豚肉が、今月、パニックを引き起こしたのです。