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イタリア的大人の女の魅せる技術(3ページ目)

美しい曲線ラインは女性だけのもの。知的な首筋から胸元にかけての美しいデコルテは究極の女らしさを表現します。イタリアで活躍する「美」に敏感なアーティストやカメラマンにデコルテ論を聞いてみました。

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド


芸術家が愛する美しいデコルテとは?

photo by SAWA valentain
緻密な油絵で人気を博すデ・ノーラ画伯。芸術家の視点で見ると、日本女性は痩せすぎらしい。
巨乳信仰の強いイタリアでは、テレビでも街でも、それはそれは見事な「谷間」を見かけるかわり、極度に浮き上がった鎖骨のラインを見ることはなかなかできません。ある程度の肉付きのいい身体には豊満な胸があっても、鎖骨は埋まってしまうものです(笑)。

日本では人気のある華奢な身体(鎖骨が浮き上がるほどの)に巨乳は、美に関して厳しいイタリアの中でも、さらに美にこだわりのある芸術家に言わせると「華奢な身体×巨乳はチグハグでコワい」そう。ちなみに、鎖骨、イタリア語ではClavicolaクラビーコラは「骨」の種類として名前がありますが、実は「谷間」と言う単語はイタリア語には存在しません。ローマを中心に活躍するコンテンポラリーアートの旗手である彼は、初めて谷間と言う表現を聞いて、「へ~谷間って呼ぶんだ。」と興奮しつつ、「まあ、その谷間があるとかないとか、鎖骨が浮いてるとかどうかというよりも、総合してバランスのいいデコルテであるかどうかをイタリア人は気にするかもね。何しろ美しさを感じさせるのは、全体のバランスだよ。美しいデコルテからは、オーラが出てるような気がするし、魅力的。」と語っていました。「ついでに「谷間」については、「世間が言うほど大切だとは思わない。胸は大きさより形じゃない?」とのご意見も。

バランスのいいデコルテ。少々わかりずらくはありますが、鎖骨だけが浮き上がっていない、ましてや、肋骨が浮き出ていない、筋肉が見えない…など、肩・首から鎖骨、そして胸元へ、なだらかで柔らかい曲線が描かれていること。どこかが痩せていてどこかが極端に豊満。そんなアンバラスさよりも、全体のバランスがとれていることが本当の美しさであるというわけです。本物を知る大人の女性なら、そんな本当の美しさも手に入れたいもの。オーラを放つデコルテが持てたら、セクシュアリティーとしての女の魅力に加えて、品の良さやエレガントさも強調されるはずです。

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