美しいイタリアの街で、ロマンチックな恋がしてみたいけど・・・! |
大人の一人旅を満喫していたB子。スペイン階段で、見目麗しいラテン顔の男の子に声をかけられました。
「キミ、カワイイね。一人なの?」
一人でヒマだったB子は、ラテン顔の男の子ダビデ君とジェラートを食べに行き、ご馳走してもらいました。
「まるで映画ローマの休日みたいだね。運命かもしれない。」
そんな言葉にすっかり「ステキ!」と舞い上がってしまったB子。日程を変更しダビデ君のいるローマに滞在し、毎日、毎晩一緒に過ごしたのでした。
そして・・・「せっかくイタリアにいるんだから、ローマじゃないところにも行こうよ。」と誘われて、二人で1泊のナポリ旅行を計画。ナポリのホテルに到着し、パスポートを提示する段階になり・・。
「えーーー?!アナタ、イタリア人じゃないの?!」
ダビデ君の出したパスポートはイタリアのものではありませんでした。彼は、なんとモロッコ人だったのです。
しかし、「僕は一言も僕がイタリア人だなんて言ってないよ。」と悪びれない彼。数日のローマですっかりダビデ君に惚れてしまったB子は、「そうね、何人でも関係ないわね」と急に国際派に転じてしまったのです。
「僕はイタリアの国籍がないから働き口を見つけるのが大変なんだ。」と説明する彼。イタリアで差別されるモロッコ人の話や、自国で貧しく暮らす家族の話などをされ、すっかり同情してしまい、その日からホテル代も食事代もすべてB子もちに。
「そんなの不審だって気づけよ~」と思ったアナタ!
外国で、さらに見慣れない外国人に、知らない国の話をされるとき、人は正しい認識を失う可能性もあります。しかも、「キミは運命の人だ」「こんな女性に会ったことはない」などと普段は耳にできない甘い言葉をささやかれながらなら、さらに・・・。
さて、いよいよB子帰国の日。盛り上がった二人は空港で涙のドラマ。「僕のためにイタリアに戻ってきてくれ。」「二人で一緒に暮らそう。」と抱き合い、別れたのです。
そして、日本とイタリアで長距離電話とメールのやりとり。その中で、ダビデ君は「ローマでは仕事が見つからない。ミラノに行けば何とかなるかもしれないと思って、実はもうミラノにいるんだ。二人で住む家も見つけたよ。
だけど・・手付金が必要なんだけど、僕にはそのお金がないんだ。送金してくれないか?」
はてさて、B子は???