イタリア/イタリアの観光・世界遺産

ナマだから、さらに白熱!セリエA観戦記2 セリエB観戦荒れるパレルモ軍団

セリエB、観戦記。サレルノVSパレルモ。マニアックなサレルノスタジアムへ。多分、きっと、観光客の方には役に立たない情報がいっぱい!生のサッカーファンってコワイ!是非参考にしないでね!

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

セリエB、観戦しちゃいました。
12月17日日曜日。地元サレルノVSパレルモという、誰が見に行くんだ!と思われるようなマニアックな試合を観戦しに、サレルノスタジアムへ。多分、きっと、観光客の方には役に立たない情報がいっぱい!生のサッカーファンってコワイ!是非参考にしないでね!

■雨のサレルノスタジアム 
サレルノ・・・ガイドブックでいつか見た、椰子の木がゆれる美しい海岸通り、青い海には大型船が停泊し、優雅な雰囲気・・・ローマからインターシティで約2時間30分。ナポリからさらに南へ50キロ程南下したサレルノ駅。割に鄙びたこの駅に降りてみれば、海からの冷たい風&雨に押し戻される。ああ、ここは日本海?

灰色の海に荒れる波頭。海沿いのバス停までスタジアム行きのバスを待つ。屋根があっても意味はない。雨と潮風に全身ずぶ濡れになりながら、スタジアムに行く(らしい)バスに乗車。「スタジアムに行くなら、○○で降りればスグだね」と、乗客たちは相変わらず親切。言われるまま降りたバス停から、10分以上歩いたことについては深く解釈しないようにしたいところ。パレルモ応援団を意味するピンクと黒のマフラーをしていたからかしらん?

暴風雨により途中傘の骨が2本折れたものの、試合開始前にスタジアムには到着した。ローマのスタジオオリンピコしか見たことのない私には、なんだか「寂れた」印象のスタジアム。

■入場は裏口から
さて、次はチケット売り場。と通常ならそうなりましょう。が、しかし。今回ワタクシ、遠路はるばるシチリアはパレルモから前日船に乗り、ワザワザ数百キロ離れたサレルノにやってきた熱狂的なパレルモ応援団とともに行動しておりまして・・・。行き先は裏口。そう、彼らにチケットなぞ必要ないのでした。(もちろん本当は必要)。裏口に群がり、「入れろ入れろ」と警備員ともめるこの一団の中で、何もわからずボーーーーっとしていると、ポイッっと門の中へ。え?っと振り返れば、パレルモ軍団と押し問答中の警備員の一人が「いいからいいから、客席に行って」とそっと耳打ち。女の子だし、雨だからとっとと入れてくれちゃったらしい。もしや、やつら、形式的にもめてるのか?

試合が始まり数分すると、彼らもドドドドーっと裏口から入ってきた。「試合始まる前に入れないなんて、なんて使えない警備員なんだ!」と怒りながら。チケット5枚で100人入れろ、という交渉自体に無理があるような気がするものの、聞けば毎回こんな調子だそうで。

3/4がサレルノ応援団に占められたサレルノスタジアムに、ピンクの旗を振り振り、下品な歌で対抗するパレルモ応援団(下品ぶりはパレルモに限らずどのチームも目○そ鼻く○)。女の子は私を入れてたったの3人。なんだか危険な香り。ワーワー大騒ぎの応援の中、自分の身を守るのに必死で、試合展開どころじゃない。気をつけてないと、ボコボコぶつかってくる興奮気味のパレルミターノに階下(スタジアムは階段状)に落っことされちゃう!

・・・結果はパレルモの負け。
試合終了後は、しばらくスタジアム内に足止め。サレルノ応援団が帰路につき、スタジアムからはけるのを待つわけ。ココで放し飼いにすると、応援団同士の衝突勃発は必至だから。ポリツィア(おまわりさん)が羊飼いさながらに、荒れるパレルモ応援団を厳しくひとつにまとめます。指定のバスに先導されるまで、メェーメェー鳴きながら大人しく待つしかありません。やがて、羊たちは3台のバスに分乗させられ、サレルノ駅まで運ばれるのです。ドナドナを歌いながら・・・。
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