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映画で知るフィラデルフィア(2ページ目)

結構シリアスで感動的な映画の舞台になるのがフィラデルフィア。街自体が古くてしっとりと落ち着いているせいでしょうか。ガイド厳選の4作品をご紹介します。

執筆者:大原 朱理


シックス・センス

シックス・センス
怖いシーンもフィラデルフィアだからこそしっくりくる、『シックス・センス』
ブルース・ウィルスが演じる小児精神科医マルコム・クロウと8歳のコール少年の緊張した、そして着実に信頼を深めていく関係、死者のミステリアスの世界、背筋がぞっとするような感覚など、一瞬一瞬が見逃せない作品です。

真夏に見ても凍りつくような思いのするシーンは、フィラデルフィアのいたるところで撮影されています。現世離れした感覚の合う街なのかもしれません。最後のどんでん返しには私自身もかなりびっくりしました。

『シックス・センス』
[The Six Sense]
《キャスト》 ブルース・ウィリス, ハーレイ・ジョエル・オスメント , トニ・コレット

《監督》M・ナイト・シャマラン

1999年/アメリカ/107分

フィラデルフィア

フィラデルフィア
フィラデルフィアの街を舞台にエイズへの偏見や差別と闘う社会派映画
トム・ハンクス演じる、エイズで解雇された白人の男性アンドリューと、デンゼル・ワシントン演じる黒人の弁護士ジョーが、社会のエイズへの偏見と闘い、お互いの友情と信頼を築き、少なくとも自分との闘いには勝ち抜く感動的なストーリーです。

私が一番感動したのは、アンドリューが自分のアパートの中で、マリア・カラスの『アンドレ・シェニエ』のアリアをCDで聞くシーンです。絶望感の中からどのように望みをつないでいくか、そして自分の夢を幸せ一杯に感じられるかをジョーに熱く語ります。この映画でトム・ハンクスがアカデミー賞主演男優賞を受賞したのも納得です。

絶望感の中に少しずつ光を見出していく、その心境にしっくり合うのがフィラデルフィアの街。不幸も希望も似合ってしまうそんな不思議な街です。


『フィラデルフィア』
[Philadelphia]
《キャスト》 トム・ハンクス, デンゼル・ワシントン, ジェイソン・ロバーズ

《監督》ジョナサン・デミ

1993年/アメリカ/125分

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