そんな中、ヒラリーは、「ニューヨーク州から上院議員選に出馬しないか」と、周囲から扇動されるのだった。
さらなる人生の選択をせまられ、頭を抱える。いろいろな人からのアドバイスを聞き入れる彼女の姿は、とても人間的だ。その中でも"Dare to Compete(あえて戦いにいどむ!)"という言葉によって、出馬への決意を固めることとなる。
「Could I be afraid to do something I had urged countless other women to do? ~中略~Maybe I should "Dare to Compete"」(数えきれないほどの女性が励ましてくれていることを、なぜ恐れることがあるのだろう?~中略~私こそ、あえて戦いにいどむべきだ!)
離婚することによって、今までクリントン元大統領と歩いてきた人生を終わりにしてしまうのではなく、夫の過ちを許し、弾劾裁判の渦中にあった夫を支え、さらに上院議員になることによって、新しい自分を見出し過去を消し去ろうというポジティブなヒラリー。
大統領選を経験しているクリントン大統領も妻の心情をよく理解し、励まし、二人の関係は新しい方向へと向かったのだった。いやはやさすがリーダーになる女性は、小さな励ましの言葉からも何かを得て、どんな障害でもポジティブに乗り越えていく、尊敬すべき存在である。
●ゲットーから這い上がった女性のセリフ~メアリーJブラッジ