エゾシカをおいしく食べることで
北海道の環境を守る!?
少し真面目な話になりますが、エゾシカのぜひ知ってもらいたい話を書きます。北海道全域には把握できない相当数のエゾシカが生息しています。天敵らしい天敵が少なく、人間が個体数を管理しなければどんどん増え続けてしまうのです。
2005年度の農林業被害は年間なんと30億円! 牧草を含む農作物が食べられたり、雪が積もる冬は樹皮がエサとなり、木が枯れるなどの被害も。また、希少な植物が壊滅状態となった場所もあるのです。さらに、JRの列車衝突被害は1200件、車との衝突被害は1000件を各々優に超えます。
これまで北海道ではエゾシカを害獣として個体数を調整してきましたが、最近では北海道の資源として有効活用する動きが活発化。その一環として食肉的価値が見直され、北海道の新たな食ブランドとして注目を集めています。つまり、エゾシカをおいしく味わうことが、北海道の環境&産業保全に役立つことになるのです。
獣臭さを気にする方もいますが、駆除目的で獲ったシカと食べるために獲ったシカでは、狩猟の仕方(撃つ部位)が違います。撃つ部位に配慮し、また迅速に解体処理することで、おいしいお肉を得ることができるのです。
環境保全のためにエゾシカを食べる…という大げさなものではなく、おいしいお肉なので、ぜひ試してほしい。その後ろに、エゾシカをおいしく味わうことで環境保全にもつながっていることを、チラッと覚えていていただけたら嬉しいです。
さぁ、季節の美味・エゾシカをたっぷり味わいましょう!
【関連サイト】
・エゾシカ協会
現状や栄養価、販売店、レストランの紹介など、エゾシカ情報が満載。